嫉妬されるのが嬉しくて
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『イッキさん、おかえりなさい。』

イッキ「ただいま。」

『…。』

イッキ「あれ?どうしたの?」


マイは玄関から動かずに
僕の方をじっと見ていた。


『あの…、何か貰いました?』

イッキ「何か…?
…ああ、そう言うことね。」


マイの言った事を頭の中で考えてみて
今日がバレンタインデーだと言う事を
思い出した。


イッキ「もしかして
ヤキモチ妬いてくれてるの?」

『…違います…。』

イッキ「そっか、残念。
実はチョコたくさん貰ったんだよね。」

『えっ…。』


僕の言葉を聞いて
少し潤んだ目で見つめてくるマイ。

その表情が可哀想で、でも可愛くて。


イッキ「ねぇ、ヤキモチ妬いちゃう?」


目を見つめてそう言うと
マイは顔を真っ赤にしてうつむいた。


『…妬きますよ…。』


うつむいたままマイは言った。


嫉妬されるのが嬉しくて


イッキ「さっきのは嘘だよ。
可愛いからいじめたくなっちゃった。」

『じゃあ私だけですか?』

イッキ「うん、マイだけ。
僕はマイから貰えるだけで十分だよ。」



   ⇒バレンタイン企画第四弾:イッキ


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