映画のように今日、私はイッキさんと家で
映画を見るためにDVDを借りてきた。
イッキさんは午前中
大学へ行かないといけなかったので、その間に。
二人でソファに座りながら
DVDをかける。
イッキ「マイはなにを借りてきたの?」
『ラブストーリーです。
友達のお勧めで。』
イッキ「へぇー、楽しみだね。」
そう言ってイッキさんはニコッと笑う。
恋人と見るならこれ!と
友達が言っていたものをそのまま借りてきた。
おおまかな話は高校生が恋愛をしていくという
ベタなものだった。
しかし、友達が噂していたということもあり
なかなかおもしろかった。
始まって一時間くらいした頃。
画面では、主人公の女の子と男の子が
いい雰囲気になり「大好き」なんて言って
…二人はそのままキス。
『…。』
イッキ「…。」
少し気まずくなってしまった。
私たちは一度もキスをした事のない関係
なんてわけじゃないし
今までだって二人で恋愛ドラマなどの
キスシーンを見たことだってある。
でもこういう風に
あらためて、静かに画面で見ると
どうすればいいかわからなくなる。
イッキ「マイ。」
『は、はい?!』
急に呼ばれて驚いていると。
ちゅ…。
キスをしたのは
映画の主人公ではなく、私とイッキさん。
イッキ「ごめんね、我慢できなかった。」
『え…あっ、あの…。』
恥ずかしくておどおどしてしまっているのが
自分でもわかる。
イッキ「マイ大好きだよ。」
映画のようにイッキ「マイ可愛い。」
『イッキさんはかっこいいです。』
イッキ「…ちょっと今のは…。
襲っていい?」
『えっ?!』
prev|
next