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うちはん家からおいとましてから。
家に向かって歩いてるんだけど、体中が痛いわ・・・。

そういえば久しぶりに昼寝したな。イタチも一緒に寝ちゃってたし、疲れてんのかねえ。


「はー・・・、ただいま!」


大きな玄関を通って、靴を脱ぐために座った。あー、背中いてえ・・・。


「おかえり!」
「あれ、ただいま。ヒカルは?」

奥の暖簾から母さんが顔を覗かせた。恒例のヒカルがいないじゃないか。


「ヒカルはお父さんとお店よ」
「あー、忙しいのか・・・」


それは大変だな。嬉しい嬉しい。
引っ付いてくるものがないと楽だ。

まだご飯までは時間があるし、部屋に行くか。最近部屋の片付けもマトモに出来てないし。
よっこいしょ、と立ち上がって暖簾の方を見た。母さんは忙しいのかもういない。




「 ナマエ、おかえり 」




「・・・、年いったかな」


ゆっくりと首を回して階段を上っていく。いつまでもこの広さには慣れない。

[] mokuji []
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