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「んー、これアカデミーの時のじゃないか」


うん、いらんな。ゴミ袋に向けてぽいっと投げた。
一体何年触っていなかったのか・・・いや、イタチが来るから掃除はしてたんだ!ただ、整理はしてなかった。・・・・・・。


「(なんかイタチしか友達いないみたい)」


たまには他の奴と連んだほうが良いだろうか。いやしかし知り合いは年上ばっかなんだよな・・・。


「まあ、いっか・・・・・・あれ?」

今は必要ないしな、と思った所で懐かしいアルバムを見つけた。何年前のだろう。アカデミーに入る前だよな。
ペラペラと最初の方のページを捲ってみる。


「(サスケがうまれる前か)」


幼い私と幼いイタチが写真の中で笑っていた。場所はうちの庭だな。撮ってるのは父さんかね。写真撮るの好きだったからなあ。


「ナマエー!ご飯よー」
「はーい!」


後でゆっくりと見るか。ぱたん、と閉じて置いたアルバムから何かが落ちた。


「ん?」




********************



それから数日後、またまた私はうちは家に向かっていた。もうただのストーカーよね。わかってる。


「あれ、ナマエさん!」
「やあやあ」

お、サスケだ。すっごいタイミングいいじゃないか。買い出しでも行っていたのか、手には袋を持っている。


「今日任務じゃなかったの?」
「おうさ、今終わったとこ!」


にこにこと笑いながらサスケの横に並んだ。


「そういえば兄さん、任務でしばらく帰れそうにないって・・・」
「まあ、今回は遠いしな」
「そっか・・・」


元気のなくなったサスケ。兄弟っていいよねえ。特にうちはは強い絆がある。そういうの見ると羨ましくなるよな。

サスケの頭にそっと手を伸ばした。



「・・・サスケも大きくなったな」
「え・・・?」



不思議そうに見上げてくる大きな目。
将来はイケメンになるんじゃないだろうか。なんだ、楽しみだな。


「さあー、着いた!」

いつの間にかうちは家の前に着いていた。
なんだかこのままいくとお邪魔するような雰囲気だから、カバンから小さな袋を出して少し離れたサスケに放り投げた。


「サスケ!」
「え?わっ」
「やる!」


ひらひらと舞うそれを上手く捕まえたらしいサスケは一瞬ぽかんとする。


「お前とおんなじ時があったんだよ」


踵を返してカバンの口を閉じた。まだ遠くない後ろから、小さな声が聞こえた気がした。

[] mokuji []
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