「菫ってさ、ホント音楽好きだよね〜」
中学の時、この台詞を何度も聞いた
高校でも
「音窪さんって本当に音楽好きなんだね〜」
といったような台詞を何度も言われた。
その台詞は別に嫌ではなかった
寧ろ、嬉しかった。
そう、私は自他共に認める音楽大好きっ子なのだ。
実はあともうひとつ、好きなものがある。
それはリアルのお友達には内緒の趣味。
『帰宅なう。まじ学校疲れた…だるい。』
インターネット。
ネットこそあたしの聖地。今二番目に安らげる場所だと思われる。
一番目はあたしの家ね。
最近学校で流行っていたツ●ッターをこっそり始めてみたら意外に面白く、ドハマりしている。
つぶやいたら返信が来るのが嬉しくてやめられない。
気がつけば一日中TLに張り付いてしまっているから恐ろしい。
そんなちょっとネットに入り浸っている普通の女子高生を満喫していたある日、何気なくツ●ッターでこうつぶやいた
『音楽活動とかしてみたいけどあたし歌得意じゃないんだよなー 曲作るから誰か歌ってーw』
音楽が好きだった。
だから自分で曲を作ってみんなに聴いてもらって、どうなのか判断して欲しかった。
しかし、あたしは歌が苦手だった。
だからちょっと募集をしてみたわけだ。
するとある人から
『それならボカロとかに歌わせたらどうですかね?』
と返って来た。
「…ボカロ、って何だっけ…」
調べてみたところ、ボカロとはVOC@LIDの略称らしい。
つまり、ボーカルアンドロイド…歌う機械ということだろうか。
なるほど…少し難しそうだが、面白そうだ…
『よし、決めた。ボカロ買うよー!アドバイスありがとう!』
アドバイスをくれた人にリプを返して、Ama●onを開く。
調べてみると、意外に種類が多い。
「…どれがいいんだ…?」
今月はお金ももうないから、出来るだけ安いのが良いな…
あとは、良い声のやつ。女の子がいいかな。
あたしはもうひとつウィンドウを開いてニコ動で声を聴きながら選ぶことにした。
「…この声はあんまり好きじゃないな… うーん」
カチッカチッ
「…んっ?」
軽快にページを進めていくと一つだけやたらと安値の物があった。
「何々…"紫音 ミス"?」
少し気になったあたしは、ニコ動検索をかけた、が。
「え、該当するものゼロ…?」
どういうことだろう、少し興味が…沸いてきた。
他のものよりも断然安く、まだほとんど誰も聞いたことがない歌声…
よし、決めた。この子…紫音ミスを買おう。
――――――
数日後、一人暮らしの私のアパートに大きな荷物が届いた。
料金を払って、その大きな荷物をリビングに入れる。
私はめんどくさくて切っていない前髪をピンで留め、視界を明瞭にする。
パッケージにイラストは描かれていなかった。
もし凄く可愛くなかったら即返品だ。
ちょっとした不安と緊張で手汗が酷いがお構いなしに開けていく。
「紫音ミス。ようこそ我が家へ…!」
掛け声(?)と共に箱を開けると
そこには黒髪みつあみの少女が眠っていた。
中学の時、この台詞を何度も聞いた
高校でも
「音窪さんって本当に音楽好きなんだね〜」
といったような台詞を何度も言われた。
その台詞は別に嫌ではなかった
寧ろ、嬉しかった。
そう、私は自他共に認める音楽大好きっ子なのだ。
実はあともうひとつ、好きなものがある。
それはリアルのお友達には内緒の趣味。
『帰宅なう。まじ学校疲れた…だるい。』
インターネット。
ネットこそあたしの聖地。今二番目に安らげる場所だと思われる。
一番目はあたしの家ね。
最近学校で流行っていたツ●ッターをこっそり始めてみたら意外に面白く、ドハマりしている。
つぶやいたら返信が来るのが嬉しくてやめられない。
気がつけば一日中TLに張り付いてしまっているから恐ろしい。
そんなちょっとネットに入り浸っている普通の女子高生を満喫していたある日、何気なくツ●ッターでこうつぶやいた
『音楽活動とかしてみたいけどあたし歌得意じゃないんだよなー 曲作るから誰か歌ってーw』
音楽が好きだった。
だから自分で曲を作ってみんなに聴いてもらって、どうなのか判断して欲しかった。
しかし、あたしは歌が苦手だった。
だからちょっと募集をしてみたわけだ。
するとある人から
『それならボカロとかに歌わせたらどうですかね?』
と返って来た。
「…ボカロ、って何だっけ…」
調べてみたところ、ボカロとはVOC@LIDの略称らしい。
つまり、ボーカルアンドロイド…歌う機械ということだろうか。
なるほど…少し難しそうだが、面白そうだ…
『よし、決めた。ボカロ買うよー!アドバイスありがとう!』
アドバイスをくれた人にリプを返して、Ama●onを開く。
調べてみると、意外に種類が多い。
「…どれがいいんだ…?」
今月はお金ももうないから、出来るだけ安いのが良いな…
あとは、良い声のやつ。女の子がいいかな。
あたしはもうひとつウィンドウを開いてニコ動で声を聴きながら選ぶことにした。
「…この声はあんまり好きじゃないな… うーん」
カチッカチッ
「…んっ?」
軽快にページを進めていくと一つだけやたらと安値の物があった。
「何々…"紫音 ミス"?」
少し気になったあたしは、ニコ動検索をかけた、が。
「え、該当するものゼロ…?」
どういうことだろう、少し興味が…沸いてきた。
他のものよりも断然安く、まだほとんど誰も聞いたことがない歌声…
よし、決めた。この子…紫音ミスを買おう。
――――――
数日後、一人暮らしの私のアパートに大きな荷物が届いた。
料金を払って、その大きな荷物をリビングに入れる。
私はめんどくさくて切っていない前髪をピンで留め、視界を明瞭にする。
パッケージにイラストは描かれていなかった。
もし凄く可愛くなかったら即返品だ。
ちょっとした不安と緊張で手汗が酷いがお構いなしに開けていく。
「紫音ミス。ようこそ我が家へ…!」
掛け声(?)と共に箱を開けると
そこには黒髪みつあみの少女が眠っていた。