モブ臨 | ナノ

 
※ショタ臨也(小学高学年くらい)だが、大丈夫か?






「やだ」

俺が嫌がると、おにいちゃんは本気で不思議そうに「どうして?」と聞いてくる。当たり前だ、俺は今までずっとおにいちゃんの言うことにはなんにでも従ってきたから。でも、いくらおにいちゃんの言うことだからって、俺にだって出来ないことは、ある。

「だって、…おにいちゃんに、見せるなんて…その………恥ずかしいよ」
「大丈夫だよ。お兄ちゃんは臨也のことは何でも知りたいんだよ。何時も通り、一人でしている時みたいにしてごらん。」

その言葉に、俺は真っ赤になった。おにいちゃんは、忙しい両親に代わって小さい頃から一人で俺の世話をしてきてくれたのだと聞いている。繰り返し何度も赤ちゃんのときのおねしょのことを話されて恥ずかしかった。そんな俺のことを大事にしてくれる大好きなおにいちゃんだけど、それでもおにいちゃんに要求されていることを目の前でして見せるのは、すごく恥ずかしいことだと分かっている。

「ねぇ、いざや」

おにいちゃんが甘ったるい声で囁きながら俺のことを抱き竦める。それだけのことで体がびくりと震えた。
いつもの優しいおにいちゃんの声なのに、なんだかそこに籠められた変な熱に気付いてしまい、どきどきした。

「見られるのは、そんなに嫌かな?」
「嫌…嫌だよ…」
「どうして?」
「どうしてって……」

口篭る俺に、おにいちゃんはにこにこしたまま黙って肩に手を掛けてきた。ぎゅっと握られて、強い力に思わずひっと声が漏れた。怖い、怖いよおにいちゃん…いつものおにいちゃんとは、違うの?

「……あんまりごねるなら、臨也のあの写真…お母さんに見せちゃうよ?」
「えッ……」

かぁ、と顔が熱くなる。
写真、というのは以前おにいちゃんがどうしても、というから一回だけ撮らせてあげた俺の……裸の写真。すっごい恥ずかしかったけど、何度断ってもおにいちゃんは許してくれなくて、一回だけなら…と了承したのだ。

「…おにいちゃん!やだ、それだけはやめて!!」

搾り出すように言った俺に、兄ちゃんはやれやれと肩を竦める。

「でも臨也は見せてくれないんだろう?」
「…う、うー……じゃ、じゃあちょっとだけ」
「本当?いいんだね、臨也。それじゃあ早速……可愛い臨也の一人えっち、見せてもらおうかな」










 おにいちゃんの腕を引いて連れて行ったのは俺の部屋。
 ベッドには俺だけが乗りあがって、おにいちゃんは椅子に腰を下ろした。

「……あんまりじろじろ、見ないでね」

 もじもじとしながら断りを入れる俺に、おにいちゃんは相変わらずのにこにこ顔で、続きを促がす。
 ぷちぷちとボタンを外し始める。手が震えて上手く出来ず、だんだん鼻と瞼の辺りが熱くなってきた。ぐずぐずと泣き出してしまい、身体を震わせている俺を見ても、おにいちゃんはただじっと見ているだけだった。
やがてボタンも外し終え、ズボンとパンツをゆっくりと脱いでいく。ぷるんと飛び出たおちんちんは反応するどころか、寧ろこの状況に怯えているように縮こまっていて、これからおにいちゃんの要求を叶えられるのか、と不安になった。

("いつもどおり"って言うけど、俺そんなことしたこと、ないんだよなぁ…)

俺の身体が精通を迎えたのはついこの前のことで。朝、パンツが湿ってしまっていておねしょをしちゃったのかと思って慌てて見たら、白くてぬとーとしたものが付いちゃっていたのだ。
その日はお母さんに言うのがなんだか怖くて、自分で手洗いして洗濯機に放り込んできたのだが。後日、保健体育でそれが、「精子」と呼ばれるものなのだと知った。その授業中、クラスでもおませな方の男の子が、「おちんちんを擦ると、出てくる」とか「気持ちいい」ものなのだと教えてくれたけど、俺にはよく分からなかったので、「精通」の事件はそのままだったのだ。













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