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20万打企画


続・中道先生の性春講座


−キミのおこした奇跡
side H
なんでかわからないけど、とりあえず不機嫌なのは感じ取れる工藤くんと一緒に、工藤家に帰って来た(夕飯一緒に食べるから)
…なんか朝よりもさらに機嫌が悪くなってる気がする…!
え、なんでだろう?
なんてぐるぐると考えながら、いつものように飲み物を持って(工藤くんはコーヒー、私は紅茶)工藤くんの部屋に行く。
そしていつものように、夕飯準備までの間、勉強会が始まる。
…はずだったんだけど、


「くっ、工藤くん、工藤くん!?」
「あん?」
「べ、勉強は!?」
「したきゃすれば?」


…どうやってっ!?
なんでそうなったのか、どうしてそういう状況なのかはさっぱりだけど、現在工藤くんのベットの上で工藤くんの下敷きになってます。


「ど、どうした、の…?」


背中に手を回しても、工藤くんは無言だった。


side S
何がムカつくって、中道と2人で話してることもムカつくが、なんで赤い顔して話てんだ、ってことだ。
中道は一応続いてる本命はいるが、アイツの手の早さはもう病気の域だ。
いつも隣にいる女が違う。…のは、気のせいじゃないはずだ。
そんな奴と2人きりで話してるだけでイラッとくるのに、なんであぁいう顔を他の男に見せんだよ!
あり得ねぇだろ!
なんて思いが、


「いたっ!?」


言葉にならずに、態度で表れた。


side H
「く、工藤くん、痛い…」
「…」


首筋に、明らかにキスマークをつける時とは違う痛み(たぶん噛みつかれた)が襲った。
痛いって言っても、工藤くんは相変わらず無言。


「工藤くっ…んっ…」
「…」


いつもなら名前を呼んでくれたり、くだらないこと話してみたり。
そういうことしながら、なのに、なんでか工藤くんは無言。
一言も喋らない。


「やっ、あっ…」


でもすることは、いつもと同じだから、どうしても声は出てしまうし…。
けど、


「…」


工藤くんは無言のまま、私の体を弄っていた。


side S
いくら節操のない中道でもさすがにコイツに手は出さないだろう。
それはわかってる。
わかってはいるが、イラッとするのは仕方ねぇだろうが!


「んっ、あぁっ!」


いつもよりも(もしかしたらかなり)乱暴に扱ってるのが自分でもわかる。
だが俺の下で名前はいつものように喘ぐし、濡れらしていた。


side H
何がどう違う?って聞かれたら、上手く答えられないけど…。
いつもより明らかに「荒い」工藤くん。
こういう風に触られても、女って感じるんだって。
自分でも驚いた。


「あっ!く、どう、くっ…」
「…」


一言も喋らないまま、いつものように中に挿れて腰を動かされて。
あぁ、もうちょっとで…!って思った時、


「…」


工藤くんがピタリと腰の動きを止めた。
…え?


「…く、工藤くん…?」
「…」
「どうし、っあ!んっ、やぁっ!」


どうしたのかと思って工藤くんを見上げたら、また腰を動かした。
今度こそ、って思った時、


「…」


またピタリと工藤くんが腰の動きを止めた。
………な、なんで?
見上げた工藤くんは、額が少し、汗ばんでいた。


「イキてぇ?」
「え?…う、ん…」
「イカせねぇよ」
「え!?」


そう言って工藤くんは私の中から抜いた。
…………えっ!?


「舐めて」
「え?え、う…ん…?」


私の上から退いて、ドカッとベットに座った工藤くんに、頭の中「?」マークをいっぱい飛ばしながら、頷いた。


side S
別に意地悪をしてるわけでもなければ、嫌がらせをしてるわけでもない。
けど、


「イキてぇ?」
「え?…う、ん…」
「イカせねぇよ」
「え!?」


組み敷いた名前が顔を赤くしているのを見たら、さっきの顔を赤くしながら中道と話してる姿を思い出してさらにイラッとした。


「舐めて」
「え?え、う…ん…?」


ベットの縁に足を投げ出し、名前を跪かせた。


side H
工藤くんて、いつも、いつの間に!?ってタイミングでコンドームを装着している。
絶対生でヤる、なんてことがない。
そこまで徹底されてると、ちょっと寂しい。
そして今日も例外なく、すでに装着されていて…。


「こ、これ、取る?」
「トーゼン」


とりあえずコンドームを取ることから始めた。
…体が「疼く」って、こういうことだと思う。
中途半端に入れられて、中途半端に抜かれて…、じんじんして、なんとも言えない気分。
ほんとはもう続きをして!って言いたいくらいだけど(言えるわけないけど!)
でも、


「…」


目の前で明らかにご機嫌ナナメなこの人に、なんとか機嫌を直してもらえないかって。
なんだか心と体が複雑すぎて、ぐちゃぐちゃしてる感じだ。


「…っ…」


いつものように口に含むと、工藤くんはピクッて体を動かした。
1度私の中に入れてるだけあって、もう、すごく硬くなっていた。


「…っは…名前っ…」


工藤くんが切なそうに名前を呼ぶ。
チラッと視線だけ工藤くんを見ると、目を細めて私を見てた。
男の人が使う「ムラムラする」ってのは、きっとこういう気分の時だと思う。


「…名前っ…名前…」


短い間隔で私の名前を呼んで、


「…でるっ…っは、ハァ…ハァ…」


頭を掴まれたって思ったら、ビクン、って体が痙攣して、それと同時に口の中に生暖かい感触が広がった。


―飲んであげるのもいいと思うけど?−


口に広がったそれを、目をキツく閉じて飲み込んだ。

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