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20万打企画


続・中道先生の性春講座


side S
最近、


「あ!中道くん!」
「んー?あ、そういや今日さぁ、」


異常なほど名前と中道が一緒にいる現場を目撃する。
何話してんのかわかんねぇが(名前はなんかをメモってるような感じだし)はっきり言って不愉快だ。


「おい」
「なにー?」


テメー中道と2人で何話してんだよ?なんて、いきなり問い詰めていいものかどうか。
だってそれって嫉妬丸出しじゃね?


「なに?」
「…スイカ食いてぇ」
「うん。安かったら帰り買って行こうか」


いつも通り笑う名前に言えない不満と、苛立ちが入り乱れる。


side H
「あ!中道くん!」
「おー、名字さん」
「今日は?何食べた?」


工藤くんを健康な体に戻そう運動を起こしてしばらく。
本人にいちいちお昼何食べたか聞くときっと嫌がるから、中道くんに協力してもらうことにした。


「今日は学食のー、」
「うんうん」


小さいノートにメモを取りながら、聞く。
ここでメモったやつを踏まえて、毎日夕飯を作るようにしてる。
…意外とこれが大変!
でも工藤くんの健康のためだし…!!


「今日もありがと!」
「いえいえ!名字さんも健気だねー!」


そんなんじゃないの。
私のせいで糖尿病にさせてしまったから、このまま放置してたらきっと死ぬまでにゃんこの呪いが降りかかってくるでしょ…。
なんて口が裂けても言えなかった。


「あ。それと中道くん、あのね…」
「うん?」


中道くんに協力してもらってレシピを考えたりとか…。
するようになってから、工藤くんの様子が、変。


「私、工藤くんに何かしたかな?」
「え?」
「最近なんか…、機嫌が悪い?ような、気が、して…」


もしかして食べたいもの食べれないから機嫌が悪いのかも、とか思っちゃって…。
蘭ならきっとうまーく料理するから、食べたいものが食べれなくても、イライラさせないんだろうな、とか思うけど。
私はそうはいかないからなぁ…。


「工藤がツンツンしてんのはいつものことだろ?」
「いやそうだけど、」
「…でもまぁ、確かに最近ツンツン越えてイライラしてるような気はするよな」
「だ、だよね?も、もしかして今の食生活がストレスに…」


あぁ、やっぱり機嫌悪いんだ…!
どうしよう、私のせいだ…。
なんて思った時だった。


「手っ取り早くストレスを発散させる方法、知ってるけど?」
「え?」


中道くんが顎に手をやりながら、私を見てきた。


「な、なに?」
「…こんなところで言うのもなんだけど、」
「うん?」
「溜まったものは出させりゃいいだけじゃん?」


溜まったものは出す?
いやそれはわかるよ?
だからその溜まったストレスをどうやって出すか、ってので悩んでるわけで、


「わっかんねーかな?男が溜まるって言ったらストレスだけじゃないでしょ?」
「え?」


男が溜まるもの…。
男の人だけが溜まるもの…。
男の人だから溜まるもの…。


「も、もしかしてっ、」
「あ、わかった?」


それってもしかしなくてもアレですか!?
顔と言わず、体ごと熱くなってきたのがわかった。


「結局名字さん、飲んでみたの?」
「えっ!!?」


じーっと、こっちを見てる中道くんの視線に俯くしかなかった。


「の、飲んでません…」
「だろー?男って、飲んでもらうと結構嬉しいもんなんだぜ?」
「そ、そう、なの?」
「おー。だから名字さんが飲むことで工藤のストレスも吹き飛び、病気も治ったか確認できる!一石二鳥とはこのことだね!」


うんうん、と腕組みをしながら中道くんが言う。
そう言われると、最近サンドバイエルンもしてないからな…。
でもいきなり「飲ませてください」はおかしいし(てゆうかそんなこと言えない!)
どうしようか、なんて思っていた時、


「なんならやり方教えてあげようか?」


なんて中道くんの言葉が聞こえた。


「け、結構ですっ!」
「別に実施で教えるわけじゃねぇよ?」
「あ、あああ当たり前でしょ!」
「だろ?俺も工藤の女に手出して蹴り殺されたくないし!だから口頭で、になるけど、それで良かったら教えてあげるよ?」
「…………………………………」
「…………………………………」
「…………………………………こ、今回はやめてとく」
「そ?」


正直、すっごく悩んだ。
だってなんか中道くんていっつも違う綺麗な女の人連れてて(本命彼女さんは他校の美人さんらしい)なんて言うか…、凡人の私では考えられない技術を持っていそうでそんな人の知識なんて、もう私凡人じゃいられなくなる…!
そんな私の思考を読み取ったのか、中道くんは、聞きたくなったらいつでも言ってね!って豪快に笑った。
…本音を言うとちょっぴり知りたいような気がしてるあたり、私って凡人よりも若干いやんな女子高生なのかな…。


「でもさ、」
「うん?」
「ほんとに1回やってみたら?」
「え?」
「抵抗あるかもしれないし、嫌かもしれないけど、飲んでもらって嫌って思う男はいねぇと思うし?仮に飲まなくても、口に出させてもらえるだけで男は満足!」


…なんか最初と話が変わってきてるような気がしたけど、とりあえず中道くんの話に頷いた。


「イコールそれが愛情が大きいってわけじゃねぇけど、男ってさ、単純な生き物でしょ?飲んでくれた方がやっぱり愛を感じるわけ!」
「…そういうものなの?」
「そういうものなの!工藤のこと心配なら、飲んであげるのもいいと思うけど?」


でもさ。
そんなウォーターバイエルン飲むなんてさ。
いやでも工藤くんも舐めたり舌を入れたり?するから…。
やっぱり普通のことで、飲んだ方がいいのかなぁ?なんて思ってる時、


「おい」


後ろから地を這うような不機嫌な声が聞こえた。


「お!工藤!今さー、ちょうどおまぇ…」
「…」
「…」
「…」
「…じゃ、俺帰ろうかなー?」


中道くんと工藤くんは無言で見詰め合った後、中道くんが工藤くんから目を逸らし、頭を掻きながら言った。


「な、中道くん!」
「え!?まだ俺に用!?」
「え?あ、いや、いろいろありが、と?」
「あ!あぁ!いい、いい!それより頑張ってね!じゃあね!工藤もまたな!!」


今にも走ってどこかに行きそうな中道くんにお礼を言うと、頑張れって言われた。
それって「頑張って飲め」ってことなのかな?
うーん、と唸ってると、


「俺たちも帰るぞ」


明らかに不機嫌な声の工藤くんに帰宅を促された。

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bkm

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