プロローグ

立海大附属中学校





この春から通う学校だ。





桜並木と綺麗な海沿いの道を歩いて学校へ向かう


 

友達なんていない私はどこへ歩いたらいいのか分からず同じ制服の人たちについていく


 

「ああ腹減った〜」

「寝坊して慌てて出てきたからだろうが」

「メシ食いそびれちまったぜ...」


私の後ろを歩く男の子たちの話


信号待ちで後ろを振り返ってみると赤い髪の男の子とハーフと思われる男の子


ご飯食べれなかったのは赤毛の男の子の方かな

ずっとガム噛んで気を紛らわしてる


 

『あの...』


「ん?」


『もしよかったらコレ、どうぞ...』


そう言って食べかけていたハイチ○ウの青リンゴ味を手渡す


「........」


赤髪の男の子は茫然とした顔でこちらを見る


あれ、変なことしたかな?

お節介だったかな?


 





「お前、いいヤツだな!」


ニカっと笑ってお礼を言ってくれた赤髪くん


『食べかけでごめんね...お腹空いてるって話が聞こえてきて』


盗み聞きしてたなんて思われるかな...


「うまけりゃ何でもアリだろい?マジサンキューな!」


『どういたしまして...』


男の子とこうやって話すの初めてだ


ちゃんとうまく笑えてるかな...?



「お前、何つーの?」

「ブン太、人に名前を聞くときは自分から名乗るのが礼儀だろう」

「わりぃ。俺は丸井ブン太、シクヨロ!」

『シクヨロ.......?』


不思議な言葉を話す子なんだな、丸井くんは



「俺はジャッカル桑原。親父がブラジル人なんだ」

やっぱりハーフの子だったんだね!


『私は桜宮まい、よろしくね』

「桜宮か、もしクラス同じだったらそん時もシクヨロな?」

『こちらこそっ!』



私の初めての友達...

丸井ブン太くん


不思議な話し方をする男の子

とても明るい子だなあ

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