銀色ジャスティス | ナノ


▼ カワイイを連発する自分自身をカワイイと思ってんだろ、お前ら

「私的にはァ〜 何も覚えてないんだけどォ前になんかシャブやった時ィ、アンタらに助けてもらったみたいなことをパパからきいて〜」

『さようなら』

「待て待て待て待て」

『シャブ?んなのいちいち覚えてねーよ。あ、しゃぶしゃぶにされそーになってるところを助けたとかそんなん?』

「ちょっとォ、マジムカつくんだけど〜。ありえないじゃんそんなん」

『そーだよねしゃぶしゃぶは牛だもんねー。さようなら』

「待て待て待て待て」





第十四訓
カワイイを連発する自分自身をカワイイと思ってんだろ、お前ら





銀時達万事屋に喫茶店に呼び出されたあたしは来てすぐに後悔した。
新八はあたしと銀時に耳打ちする。


「アレですよ、春雨とやり合った時のシャブ中娘ですよ」

「あー ハイハイ、あのハムの!」

「豚からハムに変わっただけじゃねーかよ!!」

「てゆーか、なんで風香さん呼んだんですか。真選組ですよ、一応」


一応いらないよ。


『別に平気だよ。あん時はドタバタしてて忘れてたけどさ、あたし過去に何個か春雨の組織潰したことあんだわ』

「笑顔で言うことじゃないですよそれ!」


いやー 忘れてた忘れてた、と頭をかきながら笑うと新八につっこまれる。


「もうマジありえないんだけど!頼りになるってきいたから仕事もってきたのに、ただのムカつく奴じゃん!」

「お前もな」

「何をををを!」


ずずー、とジュースを飲む神楽にキレるハム子。


「す…すんません。あの、ハム子さんの方はその後どーなんですか?」

「アンタフォローにまわってるみたいだけどハム子じゃないから、公子だから!」


え!?ハム子じゃないの!?そんなバナナ…間違った、そんなバカな…。


「ちょっとォォォ!!なんなのよアンタら!ふざけんじゃないわよそこの女ァ!!」

『え?何か?』

「全部声にでてんのよ!」


マジでか。気を付けよ。


「麻薬ならもうスッカリやめたわよ。立ち直るのマジ大変でさァ、未だに通院してんの。もうガリガリ」

「何がガリガリ?心が?」

「痛い目見たしもう懲りたの。でも今度はカレシの方がヤバイ事になってて〜」

『彼氏?ハム子、アンタまだ幻覚見えてんじゃないの!!』

「オメーら人を傷つけてそんなに楽しいか!!」


コレ カレシからのメールなんだけど、と言われて見せられた携帯の画面。



【太助より
件名 マジヤバイ
―――――――――――
マジヤバイんだけどコレ
マジヤバイよ
どれくらいヤバイかって
いうとマジヤバイ】



「あーホントヤベーな、こりゃ。俺達より病院に先に行った方が…」

「頭じゃねーよ!!」

『いい精神科紹介するよ』

「いらねーよ!」

『ちなみに紹介料一万円ね』

「高っ!!」


二人合わせて二万だよ。


「実は私のカレシ ヤクの売人やってたんだけど〜」

『ありゃま。見つけたら逮捕しなくちゃ』

「私がクスリから足洗ったのを機に一緒にまっとうに生きようってことになったの〜」


無視か?無視なのかコノヤロー。


「けど〜 深いところまで関わりすぎてたらしくて〜、辞めさせてもらうどころか〜なんかァ組織の連中に狙われだして〜。とにかく超ヤバイの〜。それでアンタたちに力が借りたくて〜」

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