木の下で、彼女が眠っていた。
今日は日差しが暖かいから、眠ってしまうのも無理はないが、彼女は女性なのだ。
このようなところで無防備に寝ていてほしくはない。
特に沖田さんが彼女を見つけたら、悪戯をするだろう。
かといって起こすのも悪いだろう。
どうしたものか…
それにしても、まるで壊れ物だ。と思う。
それでも芯は強いのだから、不思議だ。
ふと、彼女の頭に桜が降りてきた。
それを取ろうと手を伸ばしてみる。
あと一寸ほどで、その手を止めた。
俺には触れられない。
俺には、
君の暖かさは、
君の光は、
眩しすぎる。
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