―――ガタンゴトン、ガタンゴトン、…
海へ行くために乗り替えた電車は型が古く、少し懐かしい匂いがする。

「何か古くさいね。見た目もだけど、匂いも」

僕が正直嫌いな匂い。
だけど、

私、この匂い、好きだなぁ。

なんて君が言ったから、何だかとてもいい匂いな気がした。

すん、と匂いを嗅いでみる。
ああ、やっぱり、

「僕、この匂い苦手だ」


   





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