※2010〜2011年にこっそり更新していた、応援している人達のお誕生日小説。
 3次元の話なので、苦手な方、また理解出来ない方は読まないでください。




05/17*Send Happy,Take Happy(YI)

07/02*Sun Flower(KM)

07/24*Sleep well(MS)※移動中ミスで本文が消えてしまったため話の要約のみ

10/09(HN)&11/18(JO)&02/20(GM)※別ページに飛びます

11/01*片翼だった僕ら(V6)










「――なら、これがいいんじゃないですか?」
「そうねぇ。これにしようかしら」
 ある小さな街の郵便局のある一角。そこには、少し高年の女性が座っていた。その向かいにはさばさばとした黒髪を持つ男性。
 そう言って自分の書類を持つと、彼女は席を立つ。
「じゃあ、よろしくね。かんぽさん」
「了解いたしました〜!」
 大袈裟に敬礼をかましてみると、女性は思わず笑みを零した。そのままお互い笑いあい、会釈。
 笑顔で彼女が外へ出るまで、男性は見送った。
 先程の女性だって、彼でなければ納得して帰ることなんてなかっただろう。
「まぁ、保険っていうのは生涯大事なもんだからねぇ。皆さんの未来に少しでも力になれれば、なんてね」
 しかも、誰にでも明るく、兄貴のような存在。いつも振り撒く笑顔に、誰もが心を打ち解ける。
 それは先程からかい半分の言葉をかけた青年も認めていて、だからこそ彼に話しかけるのだ。……まぁ、自分が彼を尊敬しているなんて言ったらさっき以上に抱きしめられそうだから絶対言わないが。
 そんなことを思って、時計を見つめた。もう終わりの時間か。
 そう思い、踵を返して、
「……あ。そうだ……井ノ原さん!」
「はぁ〜い!何々?」
「井ノ原さんに郵便が」
「……え?」
 元気よく振り返り、用件を伝えた後の顔はいかにも不意をつかれた顔だった。その後、椅子から立ち上がり、郵便物を受けとる。
 それは、水色の箱。その上には、すらすらと書かれた達筆の「井ノ原快彦様」。
 彼はしばらくその字を見て黙り込み……はっとしてその箱を開けた。
 丁寧に、ただその手はせかすように震えて口を破った。そして、現れたのは。

 一足の、ダンスシューズ。

 そして、同封された一枚の手紙には、いかにもそれぞれの個性がでている、五個の名前。

「坂本昌行」
「長野博」
「森田剛」
「三宅健」
「岡田准一」

 そして、箱と同じ色をした手紙に堂々とかかれていたのは――

「HAPPY BIRTHDAY!!」

 その、また個性溢れる文字を見て、彼はまた細い目をより細くして、笑った。いつもの明るい笑い方じゃなくて、しっとりと、微笑む。
 そのまま、空の色をした箱を大事そうに抱きしめる。
 受け渡した青年は、いつもと違う彼に少々驚きながらも、これが配達員のやりがいなんだよなぁ、と漏らした。


 ――その後。


「あれ?それまだはけたんだ!」
「そうなんだよ〜やっぱり、これが一番しっくりきて」
「そうなん。それならよかったわ」
「うん。みんなで買った意味あったね」
「でも、あれをリーダーが選ぶとはね」
「うっせぇ!ほら始まんぞ!みんな、行くぜ!!」
「おーっ!!」

「俺達が――ブイシックス!!!!」

 あの明るい笑顔が、個性豊かな五つの肩とともにあるのは、もう少し後のこと。
 そしてそれは――幸せなこと。



HAPPY BIRTHDAY
Inohara Yoshihiko



(パラレルパラレル。でも、いつまでも彼らには一緒にステージにいてもらいたいから)











 いつものように、それはキィ、と鳴らした。
 その後、不意に聞こえたのは、明るい声。
「――あれ?剛?」
 続けて、さっさと移動させてくる体。ドアノブを握りながら、俺は。
「今日は早ぇな、健」
「えー、なら剛だってはやいじゃん!」
 三十路とは思えないくらいの甘ったるい声で駆け寄ってくる。
 俺はその甘ったるい声――あ。補足するけど、甘ったるい甘ったるいと言ってはいるが、別に俺はあいつのあの声が嫌いなわけじゃない。……絶対、あいつには言わないが、な――に曖昧に返事をして楽屋に入る。
 予想通り、まだメンバーみんなは集まっていない。……一人除いて。
 ミスったな、一番いてほしくないヤツがいちまってる。
 そんな俺の思いを知って知らずか、こいつはめちゃくちゃひっつきまわってくる。
「ねぇってばぁ!……もうっ――ゴウ!!」
「――ぅわっ!?」
 思いきり衝撃を受け、バランスを崩し、あわてた体にボフ、という感覚。どうやら、楽屋に備えらえていたソファになだれ込んだようだった。
「ねぇ、聞いてんのかよ、剛ってばぁ」
「……なんだよ」
「だからぁ!なんでこんなに今日来るのはやいんだよ、剛はぁ!」
「なら、健はなんでこんなにはやいんだよ今日」
 そう言うと、豆鉄砲くらったような顔をする。そして、年齢にそぐわぬくらい、くりくりとした目で、笑った。
「俺?俺はさ、最近みんなバタバタしてんじゃん?だから、みんな驚かせよっかなってさぁ――」
 その言葉に、今度は自分が豆鉄砲をくらった。
 そうだ、いつもこいつは、周りのことばかり気にしていて。優しくて、いつも、笑ってて。
 今だって、とても耐え切れないようなつらいことがあったばかりなのに。
 なのに――
「――あ、俺はしゃべったんだからこの作戦には剛だって参加してもらうからね!剛の役割は――……っ!?」
 次の瞬間。
 俺は、あいつに紙袋を押し付けた。
「……え、なに、剛。これ、」
「いいから」
「え?」
「いいから、開けてみろ」
 丸っこい目をぱちくりさせて、紙袋の上についたテープを綺麗に剥がしていく。
 本当は、もう少し後に渡すはずだったんだが……まぁ、いいか。
 そして、ゆっくりと中身を出した。
 ぴょこん、と現れた、大きな黄色い頭。
「――わぁ!ヒマワリじゃん!!」
 すっげぇ!どうしたのコレ!?
「もう今の季節にも出回ってるやつがあってさ……おまえの、誕生日プレゼント」
 おまえに、似合うかな、って……。
 最後、すごく鼻がむずむずして、ごにょごにょになってしまう。が。
「……そっか、今日俺の――ありがと、剛」
 次に聞こえたのは、ギシという音。二人ぶんの重さをのせたソファの幸せそうな音と、被さってきたあいつの体温に俺は目を閉じた。

 目を開けたのは、再びドアが微妙に音をたてたとき。
 あいつが体を離して俺がそっちに目を向け、いたのは、残りのメンバー。
 みんなそれぞれ、なんか笑顔だ。いつも笑顔だけど、今回のはなんか、和ましいというか。
 そこまで考えて、みんながそれぞれ、いつもと違うものを持っているのに気付く。
「……あれ?もしかして、みんなが持ってんのって……」
 あいつがそう言うとともに、それぞれから顔を出したのは、黄色い小さな太陽。
 ……あ、これって。
「え!?ちょっ、岡田もヒマワリなのかよ!?」
「というかイノッチ、俺以外もみんな被っとるで」
「うわー。見事に揃ったねー、ほんとみんなで……」
 そう言って、ちらりとこちらを見てきた長野くん。その目はしっかり俺が渡したあいつの腕の中を見ていて。
「あ〜ぁ。ごめんな、健。おんなじもんばっかり」
 坂本くんは左手に花束を持ちながらも、ぽんぽん、とあいつの頭をなでた。
 しかし、あいつは首を横にふる。
「ううん。めっちゃうれしいよ」
 そして、たくさんの太陽の子供達に包まれて、笑った。

「あ、坂本くんのヒマワリに虫いるで」
「へ?うぎゃあっ!?」
「あはははっ!ははっ、あはは!」
「〜っ、健!てか岡田!いねぇし!何デマをっ」
「ひゃひゃひゃ!坂本くん、後ろ後ろ!」
「ん?――うぁあ!やめ、やめろ井ノ原ぁ!?」

「あはは!あははっ、あははは!」


 ……な、だから、さ。

 どうか、笑っていて。

 ――俺達の、太陽。



HAPPY BIRTHDAY
Miyake Ken



(この頃彼には辛いことがありました。でも、太陽のような笑顔は今も、咲き誇っています)











軽い内容。

 たしか、坂本さんと長野さん中心の話で、このころ舞台でばたばたしていたリーダーに、眠りの癒しをプレゼント、みたいな。
 そんな話だったかな←

 2TOP(坂本さんと長野さん)でどうしても書きたくて書いた記憶があります。



HAPPY BIRTHDAY
Sakamoto Masayuki



(あなたがリーダーでよかったとよく思います。無理はせず、お体を大事にしてくださいね)











 彼らは片翼を持っていた。努力という羽根を、夢という羽根を、一生懸命紡ぎあわせて。
 だが所詮は片翼。彼らは無力に飛べなかった。
 それでも、彼らは片翼を捨てなかった。希望という鉄で片翼を強くした。

―いつか飛べるように―

 ……そして、彼らは出会った。
 バラバラだった片翼は、まるでその時を待っていたように、まるでその時が来るのを必然としていたかのように肩をあわせあった。
 そして、

「俺達が――ブイシーックスっ!!!!!!」

 彼らはその大きな6枚の翼で大きく羽ばたいた。
 支えているたくさんの人達という地面を得て。
 共に歩んでいく仲間を得て。
 「V6」という6つの翼を持った大翼は土を蹴り上げた。

 大空へ。
 遥かな未来へ――


HAPPY BIRTHDAY
 ――V6


I'm loving you(six)!!


(友達から送られてきた小さな詞にお返事で書いた小話。本当は書く気はなかった←いろいろあったし
でも友達の文章にあった“〜羽ばたけるんだ”から素にインスピレーション受けました(笑
6人でいる時にとても強く大きく見えるのは、1人では飛べないけど6人なら飛べる大きな翼があるからだと思う。だから背中を任せあえるんじゃないかな、とか。
『俺達ヒトリじゃ弱いけど、ロクニン集まりゃマジヤバい!勝利をこの手にヴィクトリー!』の言葉。ファンも、私達も一緒に背負っていいですか?(だから地面役に…でも飛ぶには地面も大切だから……笑))




 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -