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敵わない





「赤司君って笑うことが少ないよねー。」

「一体どうしたの、友よ。」

「いやね、赤司君ってイケメンじゃない?」

「うん、まぁそうだね。」

「ね!ほんとかっこいいよね!!」

「…熱上げるのはいいけど、続き。」

「はっ!ごめんごめん。まぁ今のレギュラーで笑うところを見るのは黄瀬君か青峰君が大半だけどね。」

「うん、確かに緑間君とか紫原君とかは笑うってのは滅多に見ないね。」


そんな感じで開幕した友の言葉はそれはもうマシンガントーク。

…よくそれだけ語れるもんだよなぁ。まぁ私も赤司君の笑った顔(微笑でも何でも)は見たことない。

拝めるならぜひ拝んでみたいけどね。


「と、いうわけで!來羅が笑わせてきてくださいな!」

「んな無茶なことをいいなさんな友よ。喋ったこともないんだけど!」

「いやいや來羅ならやってくれるって信じてるよ!写メよろしく♪」


友はいい笑顔で、教室を出て行った。

…いや、ない。まぁやれなかったところであの子は怒るだけだ、害はない。多分。


「俺の笑った顔が見たいのか?」

「そうそう、でもきっと難しいよねー、というか初対面に等しい私に何ができる、と…?」

「同じクラスだろう、出来なくもないんじゃないか?」

「それは、そ、う…だね…!?」


私は今誰と喋ってたんだ!?

後ろを振り向けば、話題の中心になっていたかの有名人バスケ部キャプテン赤司君が。

…やばい、これは死亡フラグ経った、かも?


「…おはよう、木ノ瀬。面と向かって話すのは初めてだったかな?」

「うん、おはようございます赤司君。初めてでございますよ。」

「敬語を使うな、同い年だろう?」

「…そうさせる何かがあるんですよ、赤司君。」


おおう、面と向かうと何かオーラを感じるよ。

何かこのまま念を使うことが出来そうなくらい。…それじゃ中二病だけど。

そう思いながら、改めて赤司君に向き直る。


「(…仏頂面かと思ったら、案外穏やかな顔だなぁ。)」

「敬語はやめてくれ。別に木ノ瀬と大差ないんだから。」

「…善処、するよ。」

「さて話を戻すが、俺の笑った顔が見たいんだろう?」

「忘れてるかと思ったよ。」


話を蒸し返された。さてどうしようかな。

写メねぇ…高等技術過ぎて無理だわ。

うん、すまない友よ。


「いや、そもそも見たいと言ったのはあの子であって、」

「木ノ瀬は見たくない、と?」

「…見てみたい気持ちはあるけど、無理して笑うものではないしね?」

「大丈夫だ、木ノ瀬がいるだけで俺は笑うことができるぞ。」

「…は?」


何を言い出すんだこの人は。

…と、思ったけれど。何だろう、凄く私を見る目が優しい、ような。

あれ、これは自然と笑ってるんじゃないの?凄くイケメンすぎな顔が目の前に。

…凄く、目の前に…!?


「って、近い!近いから!!」


目鼻がくっつきそうなほど近かったので、急いで腕を伸ばして赤司君を止める。

あ、あぶ、危ないって、ここ教室!その前にこの距離はおかしい!

脳内がショート寸前な中、赤司君はフッと笑う。


「やはりな。木ノ瀬の反応は楽しい。」

「…!?」

「けど、別に冗談じゃないよ。…この意味はさすがにわかるだろう?」

「わ、わか、らないなぁ!」


最早言葉にならないし色々キャラが崩壊してる私に、赤司君は更に追い討ちの言葉をかける。


「…そうやって俺のことを考えて、頭一杯にしてればいいんだよ。これからはどんどん話しかけていこうかな。

 あぁ、君の友人に感謝をしておかなくてはね。」

「…い、一体何がどうしてこうなった…!」


単に笑顔の話からどうしてこんな状態に…!

あぁもう、今度の休憩時間に絶対八つ当たりしてやるんだからね!


「さて、木ノ瀬。俺は常に勝利する人間だ。敗北はしないし、許されない。

 …覚悟はしておくことだね。」

「そんな覚悟いらないです!」


ひとまずは、早く休み時間が終わることを祈るしかない。心が持たないよ!
















「…上手くいったかな?」

「まぁまぁじゃねーの?あの様子じゃ時間の問題だろ。」

「赤司君も素直じゃないですからね、まずは惚れさせにいくのでは?」

「赤司っちって意外と奥手っスよねー。」

「でもまぁ、きっとだいじょーぶじゃない?」

「…お前らは何をしているのだよ…。」


End


初赤司様。すいません。orz

まぁ探り探りなんで許してくださいませ><

きっと次はもっとはっちゃけた赤司様かヤンデレ系赤司様か何かが書ける、はず!


実は友人が赤司様に頼まれているという図。わかりにくい…

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