たまには一休み。
たまには一息入れて。
一緒に休もうよ。
「スコールー!」
「…セリアか。今忙しいから後にしてくれ。」
「いやいや、キスティスから伝言。そろそろ休めってさ。」
「…。本当か、それ。」
「あ、ひどいなぁ。ちゃんとした伝言だってば。スコールってば5時間頑張ってるんだよ?」
「…そうだったのか…。」
まーったく、私が言わなかったらどれだけやってたのかしら。
いくら指揮官になったからって、そこまで切羽詰まってやることないでしょうに。
…まぁ、休憩ってのは嘘だけどさ。
でもキスティスも心配してたし…うん、間違いではない。
「ほら、あそこ行こう。中庭。思いっきり羽伸ばして休んで休んで!」
「…セリアは…?」
「私?自分の仕事は終わったから…暇、かな。」
「じゃあ一緒に来てくれないか?」
「あったりまえ!私ってばスコールの彼女でしょー?」
「…フッ、そうだな。じゃあ来てくれ。」
「はーい!」
こんなんだけど、私はスコールの彼女。
まさかスコールから告白されるとは思ってなかったよ…。
まぁ私も好きだったからいいけど。
私はただのSeeDだから、別段仕事もそんなに難しくはない。
だから余計に心配なんだよねー…スコール。
私がストッパーにならないと、いつまでもいつまでも仕事してる。
最近はろくに会ってなかったような気さえする程。
うーん…彼女としては寂しいけど、仕方ないんだよねぇ。
「セリア?中庭を通り過ぎるつもりか?」
「んぉ!?…あぁ、ごめんごめん。ボーっとしちゃった。」
「…アンタも仕事のしすぎじゃないか?」
「スコールに比べればしすぎじゃないよー。私、2時間もやってないもん。」
「…そうか。」
…うーん、スコールさんってば凄くお疲れだねぇ。
目の下に隈があるような気がするよ。
「ねぇ、スコール。」
「何だ?」
「寝てる?」
「………………あぁ。」
「なにその間は!…スコール、昨日は何時間寝たの?」
「………1時間、くらいかな。」
「1時間!?スコール頑張りすぎ!もっと寝なさい!」
「だがまだ仕事が…」
「仕事なんて後々ー!そんなの私がやってあげるから!」
「それはまずいだろ…俺の筆跡じゃないと駄目な物だってある。」
「だから、それじゃなくてもいーやつは私がやる!…で、スコールは今、寝ること!」
もう…なんでそんなに頑張るかなぁ。
一休みしないと、やれるものもやれないって。
「…分かった。」
「あれ?スコールさん?」
「…膝くらい、いいだろ?」
「や、それは構わないけど…」
うわぁ…ビックリした。
あのスコールさんが、中庭で(外で)膝枕で寝るとは。
元来じゃあ考えられない行為だね。
私の太股が丁度フィットするのか、スコールの目は既にまどろんでいる。
「スコール?寝たいなら寝ていいよ?」
「…あぁ…。」
「あ、もう寝ちゃった。」
早いなぁ…。
でも、指揮官殿はお疲れのようだしね。
今日くらい、休ませなきゃ。
「あ、セリア。」
「キスティス。どうしたの?」
「…ようやく寝たのね?スコール。」
「うん。1時間しか寝てないって言ってて…本当にビックリしたよ。」
「まぁ、しばらくはそうしててくれる?これで皆一安心だわ。」
「そうだねー。ゼルも珍しく凄く心配してたしね。…無論、私もだけど。」
「気持ちよさそうに寝てるわ…やっぱり彼女がいると違うのかしら?」
「うっわ、それ言われると結構照れるよ…。」
うわーうわー!!
何か意識したら顔が火照ってるよ!!
「じゃあ、私は仕事に戻るわね。スコールのこと、よろしく。」
「OK〜。仕事頑張って。キスティス!」
手を振って、キスティスを見送る。
キスティスもまた仕事のしすぎだと思うけど…まぁ、スコールほどじゃないか。
「…セリア…」
「ん?スコール、起こしちゃった?」
「…。」
「ん……?」
徐々に近づくその顔に抵抗もなく見つめる。
というか、突然すぎて動けない。
そのままスコールはキスをして、また寝に入った。
「…おやすみのチュー、ってことですかね、スコールさん。」
「………。」
「寝ぼけてたのかなー。…まぁ、いいか。幸せそうな顔して寝てるし。」
今はこのままで。
たまには一休みして。
それから、また頑張ろう?
幸せそうに眠るスコールにキスを落として、私も眠りに入った。
End。
あとがき
短いながらもスコール夢完成ー。
まぁ指揮官になったら膨大に仕事の量が増えるかなーって思って…。
その妄想の末路がこれです(苦笑)
たまにはい〜じゃないか〜♪(誰だ貴様)
PCサイトより移行。ほのぼのですなぁ。
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