小説タイトル
1話

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気づいた時には数十メートル離れていた
エリザベータの姿が目の前にあり

それに驚いた瞬間…頬に強い衝撃がきた
その力によって床に尻餅をついた

殴られたことに気付くのにそう時間はかからなかった


「いって〜…なんだよ急に!!」

「フンっ!!昔の仮を返しただけです。」

「昔の仮って…もしかしてアレか?
どんだけ昔の話をしてんだよ!!」

「あなたのせいでオーストリアさんとのご飯の味がわからなかったんですから!!」

「知らねーよ!どう考えたって俺様は関係ねーだろ!!
ってか何のために俺様の家に来たんだよ!」

「俺様の家?何言っているんです?
ここはギルベルトの家ではなく、ルートさんの家です!!」

「ルートの家でもあり俺様の家でもあるんだよ!!
本当に何しにきたんだよ!」

「そんなのプロイセンを殴る為に決まってるじゃないですか!」

「何でだよ!!そんな何世紀も前の話を今更出して来るんだ!!」

「まぁまぁ兄さん。落ち着いて…」

ルートが俺様を抑えるように言った

「はぁ…兄弟で、それも同じドイツでありながら…
どうしてこんなにも違うんでしょう?」

「エリザベータ…」

ルートがため息をつきながら言う

エリザベータはソファに腰をかける
その前にルートが紅茶を置いた

「これでも飲んで落ち着け。」

「ありがとうございます。」

チェッ何なんだよ…
ルートにはあんな笑顔を見せるくせに
俺様には怒った顔とかしか見せねーじゃねーか…

「…兄さん?」

「あっ?なんだよ…」

「いや、ぼぅっとしていたものだから…」

「……何でもねーよ…」

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