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常連さん

『ーーそこに現れた敵をこう…バーンとやっつけちゃうんですっ!本当にそれがかっこよくてたまんなくて!!興奮しちゃって!』

カウンターの席に座って目の前に立つ安室さんに昨日見たアニメを熱く語った。めっちゃ良かったんだ昨日の回っ!!

『んもう最高すぎましたっ!』

うっとりと昨日の余韻に浸っている私に対して安室さんはじと目。

「…それで、ハイになって眠れなくなったあなたは、夜更かししてアニメを1話から見返したと、」
『なっ、なんで分かったんですかっ!?』

「…はぁ、やっぱり。もはやあなたのお決まりのパターンじゃないですか。」
『うっだってぇ』
「だってじゃありません。…ほら、また隈ができてる」

呆れたように笑う安室さんの手が頬に添えられ、そのまま親指でするりと目の下を撫でられた。その手の温かさについ擦り寄りたくなる。

『あと1話だけ観たら寝ようって思うんですけどつい、気づいたら窓の外が明るくなってるというか…えへへ』

「えへへじゃありません。また何度も隈を作るようなら、僕が寝かしつけに行きますよ」
『ふふっ絵本でも読んでくれるんですか?』

「いいえ、眠るまで隣で見張ってます」
『見張る…?』
「あなたが寝たのを確認できたら僕も寝ます」
『えっ…寝る?隣で!?寝るっ!!?』
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