30話を読んだ牡丹
「…ふむふむ」

ぱたん、と分厚いジャンプが閉じられた。表紙には今週始まった新連載が。

牡丹は何回か頷くと、ば、とこっちを振り返った。

「しょうと!! ぱーちーしよ!」
「は」
「ぱーちー! きばせんいちいのおいわい」
「…まだ終わってないぞ」
「…しょうと」

珍しく真面目な顔をして牡丹は俺の膝の上に座る。

「しょうとのひだりはんしんも、わたしにとってはしょうとだ」
「………」
「いちいなら、いちいらしいふるまいをしよう? くらいきもちばっかりだと、つらいぞ」

ぎゅ、と抱きついて来た。

「さいごにいちいだったんだ、このけっかはおおきいよ。わたしはばんざいしてよろこびたい」
「………」
「…だから、そんなこわいかおしないで」

困ったように笑う牡丹は、火傷跡を撫でて左手を握った。

…牡丹が言うなら、仕方ない。

「パーティーって、何するんだ」
「かつきといずくをばんごはんによんで、しょうとのいちいをじまんする!」
「家が潰れるぞ」
「やっぱり?」
「確実にな」
「そういえば、こんかいはかつきもよかったな。すこしはせいちょうしたみたいだ」
「そうか」
「しょうとも"はんぶんやろう"から"とどろき"にしょうかくだ! おめでとう」
「嬉しくねぇな」

牡丹を抱いて立ち上がり、下の階へと向かう。

「とりあえずしょうとのげんきがでることならなんでもやろう!」
「………」
「なにがいい? ごはんたべる? あそぶ? せんとうくんれん?」
「…何だろうな」
「うーん、あ!」
「?」

ぽん、と手を叩いた牡丹は、嬉しそうにこっちを見た。

「つめたいおそば! たべにいこ!」
「…そうだな、いくか」
「おそば、しょうとだいすきだからな!」
「ああ」

ただ純粋に元気付けることだけを考えて一喜一憂する牡丹。その姿を見て、自分も幸せな奴だなと実感し牡丹を抱きしめた。

20150218















―――
アトガキ

読みました
今回かっちゃんとてもかわいかったです
顔面着地でやられました

焦凍は出久と何を話すのか…気になります
エンデヴァーはオールマイトの事をよく思ってはなさそうですね

MVPは常闇君にあげたいです

少しあっさりめでした

拍手ありがとうございます
文章の糧にさせて頂きます


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