「…ふむふむ」
ぱたん、と分厚いジャンプが閉じられた。表紙には今週始まった新連載が。
牡丹は何回か頷くと、ば、とこっちを振り返った。
「しょうと!! ぱーちーしよ!」
「は」
「ぱーちー! きばせんいちいのおいわい」
「…まだ終わってないぞ」
「…しょうと」
珍しく真面目な顔をして牡丹は俺の膝の上に座る。
「しょうとのひだりはんしんも、わたしにとってはしょうとだ」
「………」
「いちいなら、いちいらしいふるまいをしよう? くらいきもちばっかりだと、つらいぞ」
ぎゅ、と抱きついて来た。
「さいごにいちいだったんだ、このけっかはおおきいよ。わたしはばんざいしてよろこびたい」
「………」
「…だから、そんなこわいかおしないで」
困ったように笑う牡丹は、火傷跡を撫でて左手を握った。
…牡丹が言うなら、仕方ない。
「パーティーって、何するんだ」
「かつきといずくをばんごはんによんで、しょうとのいちいをじまんする!」
「家が潰れるぞ」
「やっぱり?」
「確実にな」
「そういえば、こんかいはかつきもよかったな。すこしはせいちょうしたみたいだ」
「そうか」
「しょうとも"はんぶんやろう"から"とどろき"にしょうかくだ! おめでとう」
「嬉しくねぇな」
牡丹を抱いて立ち上がり、下の階へと向かう。
「とりあえずしょうとのげんきがでることならなんでもやろう!」
「………」
「なにがいい? ごはんたべる? あそぶ? せんとうくんれん?」
「…何だろうな」
「うーん、あ!」
「?」
ぽん、と手を叩いた牡丹は、嬉しそうにこっちを見た。
「つめたいおそば! たべにいこ!」
「…そうだな、いくか」
「おそば、しょうとだいすきだからな!」
「ああ」
ただ純粋に元気付けることだけを考えて一喜一憂する牡丹。その姿を見て、自分も幸せな奴だなと実感し牡丹を抱きしめた。
20150218
―――
アトガキ
読みました
今回かっちゃんとてもかわいかったです
顔面着地でやられました
焦凍は出久と何を話すのか…気になります
エンデヴァーはオールマイトの事をよく思ってはなさそうですね
MVPは常闇君にあげたいです
少しあっさりめでした
拍手ありがとうございます
文章の糧にさせて頂きます