キレネンコ視点








どこからか出てきたドラムのフルセット。牡丹が座り、機嫌よく叩いている。

「〜♪」

音が大きいのも、牡丹が楽しそうなので言わないことにしておく。

「楽しそうだなあ、牡丹」

看守が呟く。牡丹は聞こえてないらしく、ドラムを叩き続ける。

上手いと思うのは俺の欲目か、客観的な評価なのか。鼻歌交じりでドラムを叩く牡丹はなかなか様になっている。

「………」

ドラムをBGMに、雑誌を読んでいると、何かドラムとは違う音が混じる。

ダンダンダ「カシャッ」ダンシャーン

シャー「バキィッ、ドサッ」ーーン…

天井に開けられた穴にコマネチを投げ込むと、ロウドフが落下。

その背中を踏みつけ踵を押し込むと、看守がロウドフの手にあるカメラを奪い取った。

…牡丹は気付いてない。ドラムに夢中で。

「…何してんだよロウドフ…」
「げほっ…いや、囚人の見回りを」
「…嘘つけよ、お前牡丹を盗撮してただけだろ」
「いやっ、誤解だ！！」
「おー見ろよNo.04、カメラのデータ」

投げられたカメラを取りデータを見れば、ドラムを叩く牡丹の姿。

「…死ね」
「うわあああぁ！！」

カメラは粉々に、ロウドフはボロボロに。

「〜♪」

看守が介抱しているのを尻目に、雑誌を広げる。

「…このロリコンが」
「ん？ きれねんこ？」
「…いや、何でもない」

ドラムは楽しかったか、と聞けば、うん！！と粋の良い返事が返ってきた。

20141121















―――
アトガキ

キレネンコと牡丹の絡みが最後五行くらいしかないので反省。

ドラムってかっこいいですよね。憧れます。
全然ダンスしてませんが、牡丹の隣でコマネチが踊ってるはずです。

ドラムのフルセットなんてあの監獄に入らないと思いますが、まあ何でもありです。

アイドルはおならしないんだ！！とか思ってたらこんな話になりました。

ロリコンというには牡丹は16、7歳のはずで少し大きいのですが、私の中の設定上見た目が幼いのでロウドフのストライクゾーンになるということにしておいてください。

ロリコンと言い捨てたキレネンコのブーメラン具合が凄まじいですね。
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