My bogus gentleman ! | ナノ
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お前らさっさとくっつけよ!

最近、なぎさちんの様子がおかしい。

「なぎさ、今日はポニーテールなんだね。似合ってるよ」
「…っあ、」
「?」
「ありがとう、ございます…」

いつもなら冷たくあしらうのに最近のなぎさちんは違う。照れたように俯いて室ちんの言葉にかわいらしい反応を返すのだ。これを見てぴんとこない人はいないだろう。それなのに。

「どうしようアツシ、なぎさに嫌われたかもしれない」
「はあ?」

どうやら室ちんは違うらしい。いやいや、なぎさちんのあの反応見て嫌われてるって何?前の反応の方が明らかに嫌われてたでしょ。物投げつけられたり暴言吐かれたり。
前の反応の方がよかったとかもしかして室ちんってドMだったのかも。

「…一応聞くけど、何でそう思ったわけ?」
「…最近のなぎさは目を合わせてくれないし合ってもすぐそらされるし…。アツシ、なぎさから何か聞いてないか?」
「…聞いてない」

なぎさちん、こんなののどこがいいのかなあ…。


***


朝練の帰り、前方を歩く紺野を見つけた。ちょうどよかった、岡村のバカが渡し忘れてた今月の練習計画表を氷室に渡してもらおう。

「おー紺野、ちょうどいいところに。これ氷室に渡しといて」
「…私がですか」
「何、イヤなの」
「イヤっていうか…。最近先輩と上手く話せなくて」
「…はあ?」

何言ってんだコイツ。そう思って紺野を見下ろすと、紺野はこれでもかというほど顔を赤くしていた。

「え…。何、え?話せない?誰と誰が?」
「…だから、氷室先輩と私が…」
「…はあ?」

え、何なのコイツ。もしかして氷室のこと好きなの。しかも自分の気持ちに気づいてないの。頭おかしいの。よかったな氷室、お前の数々のアタックは実を結んでるぞ。本人自覚してないけど。

「福井先輩…。私がおかしいんですか、それとも氷室先輩がおかしいんですか」
「うん、お前らどっちもおかしいから心配すんな」

とりあえず早くこれ渡して来いと、氷室の分の練習計画表を押し付けた。

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