各々の覚悟


しぐれがいなくなって数日

しぐれがいなくなったことは団員には知らせていなかった
だが勘の鋭い者は薄々感づいているらしい
時々そういう内容の話を耳にする

「副団長このごろとんと見かけなくなったな」
「あぁ、団長もなんか変だしな」
「やっぱ団長も…」
「美音ちゃんも悪くはないけど、副団長のほうが俺はいいなぁ」
「何言ってんだよ。副団長は団長の女だぜ」
「そうだよなー…」


『もう、イヤ…』

もうイヤだよ
苦しいんだ

だから、もう誰の指図も受けない

一人で生き
一人で死んでいく

その覚悟はあるの

誰の下にもつかない
私はその道を選ぶ

邪魔者は

排除する


美「団長…」
神「…何?」
美「あの、無理しなくていいんです。…私、団長のこと好きだけど…しぐれさんと楽しそうにしてる団長が好きなんです。
だから、私なんかほっといてしぐれさんのこと大切にしてあげてください」

それが私にできること
こんなの望んでないんだ

私も
団長も

だから
これでいいんだ…


神「阿伏兎。暫く出る」
阿「行くのか」
神「………」
阿「…人生は重要な選択肢の連続だ。せいぜい後悔しないようにしろよ」
神「わかってるよ」

ホントは俺も
ここに戻るつもりはないんだ

一生のお別れ

それでいい

傍にいてほしいのは
しぐれだけだ


[*前] | [次#]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -