Friday
昨日の出来事は忘れようとしたのだが
まあ、忘れられる訳もなく
憂鬱なまま学校へ登校

下駄箱に着くと同時に
複数人の女子生徒に周りを囲まれた

「何か、ありましたか…?」

これはまさかの苛めか?

など考え、恐る恐る尋ねると
優しい笑みを浮かべた

かえって不気味ではあるのだけども

「ちょっと話があるの。お昼休みでいいからここにきてくれない?」

そう言って渡された一枚の紙に
あるクラスが書かれていた。

「それじゃあね」

用は済んだとでも言いたいのか
彼女たちはばらばらに散っていった

これってどうするべきか
無視する?
それとも行く?

教室に着くまでも
そして授業中も考えっぱなしだった


結局、きてしまった

指定された教室にくると
今朝あった女子生徒たちが群がっていた

「いらっしゃい。来てくれたんだね」

人を安心させるような優しい笑みを浮かべていった

「用件はなんですか?」
「そんなに警戒しないでほしいなあ」
「うんうん。あのね、私たちは同じ境遇の集まりなの」
「同じ?」

どうやら虐めではなさそうだが
それでも安心はできない

「そう。あなたは私たちとは…ちょっと違うかな。でもね、すっごくあなたの気持ちがよくわかるの」

エスパーかと言いたいところだけど
知らない人にそういうのもなんだか悪い気がした

「私たちは、折原臨也に遊ばれて、そして捨てられた」
「いわば玩具だったの」
「……」
「だから、私たちはアイツが嫌い。嫌いっていうか憎い」
「ね?私たちと同じような境遇でしょ?」
「ま、まあ確かにそうですけど…」
「下手なことするとさ、先輩とかに目つけられるからアブナイんだよね」

え、なにそれ。
私知らないんだけど

というようなことをつらっと言ってのける

「大丈夫。だから、私たちは友達の少ない小柴さんの力になってあげようと思って」

今なにかトゲのある言葉が聞こえたよ
ちょっとぐさっときたんだけど…
い、いいのかな…?

「不安そうだね。でも大丈夫。だからほら!教室戻ったほうがいいよ?」

それと同時に昼休みの終了を知らせるチャイムが鳴り響いた


Friday
不思議な人たち

<<>>
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -