▼Please hold me あとがき



 この話は、随分前から思い付いていたものでした。たぶん正確にいうとこの話の主人公である「ピィチ・ジョン」という殺人鬼が誕生したのは2012年6月15日だと記録が残ってるので、あの、寝かせすぎィ!
 というのも彼女は私が考えた子ながらまったくつかみどころがなく、自分でもよく分からない子でした。このお話の本編でもはじめはスタンド能力も目的も謎の人物として描かれていて、だんだんと彼女の全貌が明らかになるような構成になってます。なので皆さんも「こいつは一体なんなんだ」と思いながら読んでくださったと思うんですが、私も「こいつは一体なんなんだ」と思いながら考えてたのでおあいこですね?おあいこかな?おあいことは?

 結局のところ、彼女を突き動かしていたのは「寂しさ」でした。タイトル通りの欲求を持って生きていました。抱きしめてほしいから抱きしめる。でも殺しちゃう。だから誰も抱きしめてくれない。神様なら抱きしめてくれるかも。
 そういった自分の欲望のまま生きていた彼女が恋をして、誰かとかかわって変わっていく。アナスイが言ったように「生き返って」いくわけです。そして彼女の欲望と逃亡の象徴であった「スタンド」と「腕」を失くして、やっと得ることができた。そういうイメージで書いています。

 そういえばタイトルに使わせてもらったのは全て色んな曲のもじりだったりそのままだったりしています。「Tango of killer(殺人鬼のタンゴ)」とか「Sunrise Serenade(夜明けのセレナーデ)」とかは造語ですが、他は大体けっこう有名な曲です。ピィチの過去編は「Flee As a Bird(追憶)」、「Kyrie Eleison(主よ憐れみたまえ)」などの讃美歌が多いですね。
 ラストは「Dies irae(怒りの日)」、「Who Am I(私は誰?)」、「Stand By Me(私の傍にいて)」、後日談は「What A Wonderful World(この素晴らしき世界)」……という感じです。歌詞について話はじめるとしつこいのでやめときます。全部すごくいい曲です。

 ものすごく長くなってしまいました。勢いで突っ走ってきましたが、あとがきまで目を通していただいてありがとうございました。


2014/03/28 キリコ


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