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「そ、そういう事言っちゃ、駄目だもん……っ」
「どうして?」
「だって、……は、恥ずかし……」
「そっか。悠太くんは俺に触られて、恥ずかしくなっちゃってるんだ。……可愛いな」
可愛い、なんて、お兄ちゃんは僕と会うといつも言ってくれるから聞き慣れてる言葉なのに。
お兄ちゃんが僕のをニギニギして、なんだかエロイ顔で僕を見てて……
「あッ……ん!」
「ああ。反応してきたね」
以前に男子と女子に分かれて受けた授業で習った通り、僕のは少し勃ってきちゃった。
友達とも休み時間とかに小声でそういう話をするから、僕も好奇心を抱いてお風呂に入った時にたまに弄るけど……僕の触り方が悪いのか、みんなが言う様には気持ちいいと思えない。
だから僕は、射精っていう生理現象を体験した事は無い。そんなの恥ずかしくて、僕だけ遅れてるみたいで、いつもはみんなと話を合わせるだけだけど。
くにっ、くにくにゅっ
「ぁっ……おにー、ちゃんッ」
「悠太くんの眼、とろんとしてきたね。気持ちいい証拠だ」
「やっ……ンぁ、あぁ…ッ」
身体がふわふわする。
腰から下が勝手に跳ねて、びくびくって浮き上がってしまう。両足もシーツをぐちゃぐちゃに掻き回して、僕は気持ち良さで訳が判らなくなって、嫌々と首を振った。
あっ、あって漏れる甲高い声が自分のじゃないみたい。友達と観たAVの女の人みたいなヒワイな声を出してるのは僕なんだ……。
「ふぁ…ッぁ、おに、おにーちゃ…ッ」
「凄いね……判るか、悠太くん? 俺の手にチンコ擦り付けて、ゆっくり腰が動いてるよ」
「やっ…あっ、あんあんっ! ふぁあ…ィぁん!」
「もっと可愛い姿、見せて……?」
ぐちゅっぐちゅぐぷっ
くちゅくちゅっ…ぐちゅ
嫌がってた筈なのに止めて欲しくなくなって、僕はシーツを握り締めて目茶苦茶に腰を振った。
まだ穿いたままのパンツが先走りで濡れて、いやらしい音が聞こえる。それを聞いてると段々エロイ気分になって、更に腰の動きが速くなってしまう。
「はぁっ、あっ、あっ、お兄ちゃんンっ…!」
「イキそう?」
オシッコを漏らしそうな感覚――それが射精する合図だって、友達が楽しそうに喋ってた。
僕はこくこくと必死に頷き、お兄ちゃんの手に股間を押し付ける。
ぐちゅぐちゅに濡れそぼつパンツが僕のに纏わり付いて、それすら気持ち良い。
「イクところ、見せて……?」
「ッひぁあ…おに、ちゃ、イクっ…イクのぉ…ッ」
「良いよ。いっぱい俺の手にミルク掛けてご覧?」
「ぅあ…ッぁああぁん!!」
お兄ちゃんのいやらしい声で、僕はビクビク身体を震わせてイッた。