黒猫 | ナノ


▼ 嫉妬

部屋に帰り着いたのは午後11時を回った頃で、エンヴィーは私に気を遣っているのか、私を抱えたまま降ろそうともしない。
「ねぇ、エンヴィー」
「何?」
「降ろして、いいよ」
「……」
エンヴィーは私を抱えたまま、バスルームに向かった。
「ねぇ…」
「かおる、冷えたでしょ。お風呂に入ろうよ」
「え、ちょっと待っ…」
そういうとエンヴィーは素早く私の衣服を脱がし、バスルームへ押し込んだ。
私は咄嗟にバスルームにかけておいたタオルで体を隠した。
脱衣所から出てきたエンヴィーは何も着ていなくて、目のやり場に困りつつ状況を理解しようと頭をフル回転させていた。
「えっと…」
「……体、洗ってあげる」
ぐっと後ろを向かされ、勢いで私の肩がエンヴィーにぶつかる。少し熱いくらいのシャワーの湯気で視界が曇って、なんとなく、安心した。
背中に優しくボディタオルで擦られている感覚。緊張か、湯あたりか、体が火照るのを感じる。
「エンヴィー、どうしたの、いきなり…」
「……かおる、汚れちゃったから」
「え?」
「変な男に……触られたからね」
エンヴィーの手が前に伸びる。私は驚いて思わず彼の手を制止する。
「エンヴィーっ…、そこは、いいから…」
「だめ、綺麗にしなきゃ…」
胸を優しく擦られ、体がビクンと跳ねる。洗われているだけなのに、反応してしまうのは何故だろう。
「ぁっ……やだ…んっ、…!」
「ここ、触られてたでしょ…?」
「んぁっ!!」
突起を潰すように触られると、声を抑えられなくなる。エンヴィーの手は泡で滑りを良くしていて、それがやけに厭らしかった。
私の胸を弄っていた手をゆっくりと下に撫で下ろし、脚先からゆっくりと撫でられる。
太腿の内側を焦らすようにゆっくりと撫でられ、息が詰まる。
「ここも、触られてたよね」
「っんん!…そこ、は…っ!!」
秘処を優しく撫でられ、声が漏れる。何故、どうして、こんなことをするのか、そんな問い掛けが頭の中をぐるぐると回る。
「やぁっん…ひぁぁ…!!エンヴィー、だめっ…」
エンヴィーの指が陰核に触れると、ビクビクと反応してしまう。エンヴィーの腕を掴んで制止すると、一気に両腕を掴まれ、後ろ手に手首を縛られてしまった。
「え、やだっ…!どうして…っ…」
「……ここ、気持ちいいの?」
「ひぅっ!…ああぁっ…んーー!」
陰核を優しく、何度も擦られ、絶頂が近付く。私はだらしなく声を漏らすことしかできない。
「やっやだぁっ……!イッちゃうぅっんああっ!!」
ボディソープで滑りの良い彼の指で陰核を丹念に擦られると、体が震え、目から涙が溢れた。
「あああっ!!イクっうぅっ!エンヴィ、やめ、っうああああぁっ!!」
陰核への執拗な刺激に頭が真っ白になる。絶頂を迎えた後も、彼の手は止まらない。
「やああぁっ!!もっ、イッた、からぁ…!ひあぁぁぁっ」
先程より強く、激しく擦られて二度めの絶頂を迎える。体の力が抜けて、エンヴィーにもたれかかると、エンヴィーは手を止め、後ろから私にキスをした。
「んっ……ふっ……」
「ん……かおる……」
口を塞がれたまま、再び陰核を擦られ、突然の刺激に腰が跳ねた。
「んんっ!!ふっううぅっ……っはぁっ…!」
滑りを良くした指はワレメを勢い良く擦り、膣への侵入を簡単に許してしまう。
「っはぅぅ!!やらぁっ、やっ…!エンヴィー、そこ、やあぁぁっ……!!」
「ん……ここ、すごく熱いよ…」
エンヴィーの細長い指が私のナカを擦る。グチュグチュと音が鳴るのは、私の愛液なのか、ボディソープなのかすら、もうわからない。
「ぁっぁっ…エンヴィー、も、だめっ……」
「ん……」
指の抜き差しを早くされ、もう片方の手で陰核を抓られると、頭が痺れるような快感が身体中を駆け巡った。三度目の絶頂で、意識が飛びそうになるくらいの脱力感を覚えた。
それでもまだエンヴィーの指は止まらない。
秘処をグチュグチュと擦られ、私は直ぐに絶頂まで追い込まれる。
「もっ……やだぁぁあ……っ、ひあぁっうぅっ、やめて…またイクっ…ぅあぁ…っ!!」
四度目の絶頂を迎えて、頭が真っ白になる。
私は彼にもたれたまま、意識を失った。

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