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黒子くん観察



 帝光中学校。自分でいうのも何だけど、この学校は中々のエリート校だ。だからか、変わり者も多い。でも私はその中でもわりと普通の部類に入ると思う。というか平凡?そんな私には、最近気になる人がいる。あっ、気になると言っても恋愛で、とかじゃないよ?文字通り、気になる人。その人の名前は黒子テツヤ。
 黒子くんは私のクラスメイトで、凄く影が薄い。暗いとかじゃなくて、本当に影が薄い。存在感がないんだよね。でも、良くみると儚げな美人さん。男の子に対する表現じゃないのかもしれないけど、薄いブルーの髪におっきな青い瞳に白い肌は、ほんときれいだなあと思う。女の私が負けたわって思うくらい。なのに、なんで目立たないんだろ?

 私が黒子くんが気になりだしたのは、たまたま友達に付き合ってバスケ部の練習を見にいった時だった。正直、コートの中にいる黒子くんに驚いた。あんな文学少年みたいな感じなのにバスケ部なんて、っていうのもあったけど、私の通ってる帝光中学校のバスケ部といえば、超強豪校で、しかも今はキセキの世代と呼ばれる五人のスーパープレイヤーがいる、そんなチームなのだ。そんなチームの、しかも試合に出れるレギュラーに黒子くんがいるなんて驚くしかないでしょ!

 そんな事があった日からわたしは黒子くんが気になって仕方なくなった。元々人間観察が趣味(あまりよろしくない趣味なのはわかってるけどやめられないのよね)だったわたしは、黒子くん観察をはじめることにしたのだ。





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前置き的な感じ。次からモブ子視点でキセキ黒書いていきます。多分1〜5まで一応続きものだけど、単体でも読めるようにする予定。

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