友達 ]



「りーく、なにしてるの?」
「···り、く···な、に···して···の?」


これでもか!これでも赤らめるのか!と、花ノ下を睨み続けていると、天下の副会長様の後ろから、チャラチャラした今風のイケメンと大型犬みたいなイケメンがひょっこりと出てきた。
うん。どちらも輝かしいほどにイケメンだな、しんでくれ。世の中の平凡の為に。


「···会計様に、書記様」


広海の舌打ちが上から聞こえる。ソッと見上げるといつもは涼し気な顔が思いっきり歪められている

俺ってば超ラッキー!転入初日で生徒会役員様に3人も会えちゃったー☆しかも会話までしちゃったよぅ!(><)


「ふん、なんでもありません。姫、早く行きましょう?」


おうおう出ていけ、そして二度と俺の前に顔を出すな。ていうか出さないで下さい。


「おう!そうだな!じ、じゃあ前川も行こうぜ!」


やっとどっかいってくれるのかと思ったら、花ノ下がまた爆弾を投下する。

聞き間違いだよな?という視線を花ノ下に送ると、副会長に手を引かれて行った花ノ下が、ぐるりとこちらを振り向き、すごくいい笑顔(実際は眼鏡とマリモヘアーせいでなにもみえない)でこちらを見た。

やめろという視線を送るが、花ノ下は無邪気な笑みを崩さない。うんこいつは少しは空気を読むことを学んだほうがいいと思うなあ俺。


「ひ、姫?こいつ、この平凡を連れていくのですか?」
「ま、前川は平凡なんかじゃないぞッ!す、すごく···か、かっこいいんだからなッ!」


冷めた目で俺を見る生徒会役員達。
やめろお前ら!俺をそんな目で見るな!やめてくれ!

助けを求めようと広海を見上げると何故か広海も俺のことを冷めた目、というか。明確な殺意を込めた目で見ている。


「なにー?姫チャンこの平凡のことお熱なのー?ありえなぁい」
「しね 平凡」
「愚民の癖に···!金輪際姫に近づかないでください。汚らわしい」




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