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皆さんこんにちは。
普遍的な学力、平凡な私生活、男子高校生、ブルゾンそうたです。

…時代遅れの茶番はさて置き、どうも前川宗太です。
ひょんなことから王道学園に引っ越してきてはや2ヶ月。まぁなんとも濃厚な出来事が片手では足りないほどありましたが、その中でも何より一番大きな変化と言えば、


「飯できたぞ」
「んー」
「あ、そう言えば今日アバンジャーズの2作目やるらしいな」
「まじ?俺1作目しか見たことない、見たい」
「ん。····あれ、リモコン消えた」
「多分俺の尻の下にある」


普通にひとんちのもん踏むなよ、と言って俺にクッションをぶん投げてきたのは、言わずもがな、桜ノ宮学園の生徒会長西園寺竜二その人である。


そして俺は今なんと、会長と付き合ってる。
理由はまあ…色々あったんですよ!色々!ね!でも、今回は割愛させてもらう。


「おー今日はなんか豪華じゃないですか」
「お前それ毎回言ってんぞ」
「だって会長の作る料理全部完成度高すぎてほんとエブリディ誕生日レベル」
「おうもっと褒めろや」


数ヶ月前は顔を合わせるのも嫌だった会長と向かい合って、会長の作った三ツ星シェフもビックリののディナーを頬張ってる。
会長は相変わらず偉そうだが、その中に垣間見得るようになった自分への愛情に、少しムズ痒いながらも喜んでる自分がいる。


「いやもう最近のアイアイマン可哀想でならないんだけど」
「わかるわ」


会長は家事全般も完璧にできるし、空気も読める。おまけに趣味も合うので、正直めちゃくちゃ居心地がいい。俺は密かに会長のことを『俺をダメにするHS』と呼んでいる。ちなみにHSはハイスペック西園寺の略だ。

こうして会長と二人の生活に慣れて言った俺はどんどん自堕落になっていくわけである。







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