07
少し遠いからか、花ちゃんにぼくの声は聞こえてないみたいだったすぐそばにいるのに目の前にいるのにほんの少しの距離が詰められない近くの公園の、時計が鳴ったもの悲しい七つの子のメロディーが、5時になったことを告げるいつもなら花ちゃんと学校を出る時間だな、ぼんやり思っていたら、花ちゃんがゆらゆらと顔を上げたやっと、目が合った
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