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お昼休みのバスケットボールも、放課後に残ってするおにごっこも、全部気が乗らなかった

朝は晴れていた空も、ぼくの心のように、どんよりと暗く沈んでいた


いつもと違ってさっさと帰りの支度をしていたら、朝のようにしおりちゃんが話しかけてきた


「ひろ、花ちゃんと喧嘩した?」


やっぱりしおりちゃんは鋭いな
花ちゃんが風邪引いて休んだわけじゃないこと、気付いたんだ


「別に…喧嘩じゃないよ」



ぼくはスポーツ少女だから、元気で明るい子ってよくおもわれているけど、実はそんなことない
けっこう気弱で、けっこう泣き虫だ

花ちゃんから逃げ出したみたいに


だからしおりちゃんの質問に答えるのがとても怖かった

喧嘩したっていうのは、本当のことじゃないから


「ふぅん、そうなのか。ひろの元気なかったから、喧嘩かと思ったんだけど違うみたいだね」


しおりちゃんは観察眼ってやつがあるな、ぼくは感心した




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