「…あ、…っ…」

イヴの甲高い声が部屋に響く。

どちらのモノかわからない汗が体を伝う。白くて細い身体をくねらせてイヴは僕を受け入れた。


「ドラ、コ…」

「イヴ、…愛し…てる…、…愛してる…っ」

「ぁ…、っ…私、も…」


もう戻れない。

もう僕等は二度と幸せなんか願っちゃいけないんだ。


二人で禁忌を犯して、狂気に身を染める。

堕ちて、堕ちて、何処までもこの情欲に身を溺れさせ息もできないほどお互いを貪り合う。


決して許されない、許してはいけない。

獣のように体を交えて愛を囁く。


例え結ばれなくとも本当に愛してるのはキミだけなんだ。


流れた涙は後悔か、それとも。




しあわせの代償は
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