俺、考える。


『また来てくださいね』

彼女、シュリさんの言葉を頭の中で何度も反芻する。
また会いに行ってもいいって事だよな?
まだ名前しか聞けてねぇし…
よし、明日も行こう。
俺の腕の中にある可愛らしい花束。
自分でも不釣り合いなのは理解してる、がシュリさんが俺の為に作ってくれた花束だ。
捨てる訳にはいけねぇ。
花瓶…なんかあるわけねぇよな、花瓶は明日買うとして、とりあえずコップにでも挿しておくか。
シュリさんは何歳だろうな、見た感じ俺よりは下だと思う。
まぁ、俺も自分の年なんか知らねぇけど。
シュリさん20歳は超えてるよな?
いや、十代にも見える。
流石に未成年は無いだろ。
まぁ未成年でも関係ねぇ、どんなシュリさんでも俺は好きだ。
あー早く明日になんねぇかなー
時間ってこんなに経つの遅かったか?
クソ、朝が待ち遠しいなんて初めてだ。


「ねぇ、フィンの奴花見つめて悶えてるんだけど」
「あぁ、それならワタシも見たね、あいつ頭でも沸いたか?」
「うー…ん、今はそっとしておこうよ。フィンにとっては初恋なんだし」


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