俺、出逢う。


ーー…カランコローン

店に入れば明らかに俺は場違いだった。
店内装飾はレースやフリルを中心に淡い色で装飾され部屋中に色とりどりの花々が咲き誇っている。
如何にも女が好きそうな店だ。
出るか?いや、それは出来ねぇ。箱を濡らせば団長が怒る。でもこの店に俺は明らかに不釣り合いだ。
フェイ達に見られたら爆笑されるに決まってる。
雨だからか客足もねぇのが不幸中の幸いか?
店員はいねぇのか?
ぐるりと店内を見渡せば奥の方に動く影を見つけた。

「あ、いらっしゃいませ!」

店員らしき女が花の影から出てきた時、俺の手の中からプリンの箱が落ちた。


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