ドラコが組分け帽を頭に乗せる前に、組分け帽はスリザリンと高らかに叫んだ。
あぁ、よかった。
ドラコは"出来損ない"じゃない。
スリザリンのテーブルに行くドラコと目が合った。
揺れるアイスブルー。
私が"出来損ない"のせいでドラコを悲しませてしまった。
「リジー」
「何?ジョージ」
「弟くん、良かったな」
ジョージは知ってる。
私がドラコを心配していた事を。
「うん、…ありがとう」
緊張で冷えた手をフレッドが握りしめる。
「大丈夫、姫君には俺達がいるじゃないか」
「えぇ、そうね」
二人のお陰で緊張がほぐれ、私はふわりと笑った。
「お、やっぱりロニー坊やもグリフィンドールか」
「ロニー坊や?」
「俺達の弟さ」
赤毛の男の子がグリフィンドールのテーブルに座った。
次はふわふわの栗毛の女の子。
そして次は
「「よっし!ハリーポッターをとったぞ!」」
ジョージとフレッドの喜び方から見て、かの有名なハリーポッターはグリフィンドールに決まったらしい。
波乱の幕開け
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