嘘から始まるキミとの距離 | ナノ


▽ 日常が非日常に



デートは想像していたよりもとても楽しかった。

ハニーデュークスのお店ではハリーにマグルのお菓子を教えて貰って買い占めたり、ゾンゴの悪戯専門店ではハリーが嫌な顔をしながらウィーズリーの双子にどの悪戯道具を使われたか説明してくれた。

二人でマントの中は少し狭いけど密着しないと入れないのでくっついてるのにもとてもドキドキしたが、嫌な気持ちなんてなかった。

「私透明マントデートなんて始めてだけど、とっても楽しい」

「良かった、僕デートって始めてでサラが喜んでくれるか心配だったんだ」

「あら、私だって男の子とデートするのは始めてよ?」

「そうなの?だってキミとてもモテるじゃないか」

「まさか、告白されたこともないわ」


ハリーは高嶺の花なんだろうなと心の中で納得し、少し優越感が湧き上がるのを抑えニヤニヤと上がる口角を抑えた。




「喉乾かない?」

「乾いた、それに少し休憩したいわ」

喫茶店かパブに入るとこだがハリーは少し悩んだ。ハーマイオニーやロンとなら三本の箒に入るが今日は彼女のサラとだ。

カップルならマダム・パディフットの喫茶店に入るべきなのか。女の子ならマダムの店の方が喜ぶかもしれないけど流石に店内じゃマントは使えないしあそこで誰かに見られたらそれこそ関係はバレてしまうし。


悩んでるハリーの手をそっと引っ張りサラは歩き出す。


「マダムのお店にしましょ」

「え、でも、それじゃあ」

気にするハリーからマントをとってサラはお店に入った。


「大丈夫、ここは皆自分達しか見えてないもの」

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