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※15巻の特典DVDのネタバレ少しあります










「こらぁ!リエーフ!レシーブのは体全体を使え!」

「は、はいッ!!」


音駒高校男子バレー部、新入りの一年をシバき中…

まあ音駒はレシーブが命だから厳しくするのは当たり前だ。

けど、此奴の場合全くと言っていいほど初心者なくせにやたらとスパイクを打ちたがる

トスを上げでも研磨は「もう嫌だ…」とか「全然タイミング違うから合わせづらい」などと言っていた

ま、俺としてはレシーブが上手くなれればそれでいいけど…

黒尾や監督達が困るだろうな。












「夜久ー、一緒に飯食おうぜ」

「おー」


俺は黒尾に誘われて昼休憩にはいった。

けど珍しい…
いつもなら研磨と一緒に食うはずなのに…

まぁ俺としては嬉しかった

最近はリエーフばっかりシバいていて黒尾と全然話せていないのだから


「なぁ、そっちから見てリエーフはどう思う?」

「んー…まだまだレシーブが甘いな。
 それに………」
 

「?……ちょッ!!?」

「衛輔がリエーフばっかり構ってなんかてつろーくん寂しいんですけどー」


そう黒尾が俺の耳元で囁いてきた

………まぁ、俺も寂しかったけど言わないことにした

調子にノるからな、コイツは…


「あー、はいはい。
 じゃあ部活後にちょっと付き合え」

「珍しいな…やっくんからのお誘い?」

「バーカ。ただの買い物だよ
 もう学校にあったテーピングとかもうないだろ?」

「そういえばそうだったな…
 なーんだ、つまんねーな」

「………飯作ってくれたらその後も一緒にいてもいいけど…?」

「え………」


俺がそう言ったら黒尾がポカーンとしている。

…流石にダメか?

なんて思っていたら、黒尾の顔がニヤニヤしてきてなんか気持ち悪かった。


「なにニヤニヤしてんだよ、気持ち悪い」

「おいおい…恋人に向かってそれはないだろ…」

「ニヤニヤするお前が悪い」

「うわ、理不尽…」


……ダメだ、やはり素直になれない

確かにニヤニヤは気持ち悪かったけど黒尾がニヤニヤする気持ちもわからなくもない。

ここんところリエーフとばかりいるから黒尾は研磨のところに行くし…

研磨に嫉妬は流石にないけどなんか寂しかった。

だから今こうしていられるのはすごく嬉しい。


「鉄朗」

「ん?…んッ!!?」

「んッ…チュッ…はぁッ…
 今はこれで我慢、な?」

「…衛輔、」

「んー?」

「夜、覚悟しとけよな?」

「…………え…」


どうやら俺は、最後にいけないことをしてしまったみたいだ…











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