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僕は不良品だ。
ん?「不良品はモノに使うもの」だって?
いいんだよ、それで。
ほら、考えてみなよ
お母さんを最期まで困らせていたのも、姉ちゃんを助けられなかったのも、キド達を困らせているのも、僕が全部悪いんだよ。
そんな僕に“生きる”意味なんてあると思う?
ないよね。
だから、死のうと思った…
なのに……
「…手、離してよ」
「ダメっすよッ!!
今離したら、絶対切るじゃないっすか」
今、セトに邪魔されている。
なんで?
いまやろうとしていることはただしいはずだよね?
そう、正しいんだよ…
なのに、なんで…
「俺は、カノに生きてほしいっすよッ!!!!」
「………」
「カノはッ!!カノは俺にとって必要な人なんっすよッ…!!!!」
「っ!!?」
―なん、で……
「悪いけど、読ませてもらったっす」
その言葉を聞いて、セトの顔を見れば、目が赤かった。
…そっか、僕のこの醜い感情がセトに全部バレちゃったのか…
そう思いながら僕はカッターを手放した。
それを見てセトは安心したのか、そっと微笑んでいた。
―END―
アトガキ
ネタが思いつかなかったんじゃない。
落ちが見つからなかっただけなんや( ゚∀゚)アハハ八八ノヽ←
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[mokuji]
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