「最近寒くなってきたねー」

「…ああ、そうだな」



なんだかニマニマとしながら
窓の外を見つめるユジン。
俺はソファーに寝転びながら
その、ユジンを見つめた



「なんだ、寒いの好きなのかい?」



俺はあんま好きじゃないけどね、
っと付け足し、そうユジンに言うと
ユジンはニマニマしたまま
俺の元に近寄り、顔を覗いてくる



「寒いの好き…って言うより
鍋の季節だなって思ってさ」

「鍋、ねぇ…」

「仙道くんは鍋物嫌い?」



ユジンの言葉に心中納得しながら
首を傾げて返答を待つ間
俺は「鍋」の記憶があっただろうか探してみる

……けど



「嫌い以前に、鍋物は食ったことないね」

「ええっ!?そうなの!?」



どう駆け巡っても
小さい頃から「鍋」の姿は見たことない

まあ、親が両方共働きってのが大きいだろうが



「じゃあ今日はすき焼きにしようよ!」

「…へ…?」

「僕が腕を奮って、仙道くんに美味しい鍋物食べさせてあげる!」



にこっと満面の笑みで
ユジンがそう言い放った言葉に
俺は思わず口をあんぐり



「あ、それとも仙道くん
一緒に箸つつくの嫌だとか…?」

「いや…、そういう訳じゃないけど…」



どうやら俺の反応が気になったらしく
途端にユジンは眉をハの字にして
不安気な表情を見せる

そんな間抜けな顔してたかっと
ちょっと自分の中で舌打ち



…嫌なわけ、ないだろ。





「…期待しないで待ってるよ」





これこそが誤算
俺のために作ってくれる、てのに
ちょっと驚いただけだ。





おまけ

郷田「よっしゃー!うまそ!!
いっぱい食べちゃうぜ!」

ユジン「おかわりもちゃんとあるから
遠慮しないで食べてねー」

仙道「………。」
(なんでコイツがいるんだよ…)







……………………
はい相変わらずの駄文!
そろそろ寒くなってきたのでね
仙道とユジンでお鍋食べながら
ぽやぽやしてるのいいなっ、みたいな

もはや夫婦

mae tugi



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