対 帝国学園



後半戦開始

帝国のキックオフでスタートだ。

現在ボールを持って鬼道さんで、松野さんと少林寺を華麗に抜き去った。
そして前に走っている9番さんにボールをあげた。
どうやら先程のペンギンの必殺技ではないらしい。


「……」


今の円堂さんにボールを止められるのか。
そう思いながら見つめていると、


「!」


円堂さんの前に、DF陣が集結していた。
……なるほど。円堂さんが機能していないのなら、自分たちがカバーするって事ね。


「……」


帝国のシュートを身体を張って防ぐ自分のチームメイトを見て固まっている円堂さんを見る。
栗松に当たったボールが、大きく帝国側へと跳ね返った。
それを狙って、佐久間さん、9番さん、8番さんが上がっていく。……“デスゾーン”のフォーメーションだ。


「“デスゾーン”!!」


デスゾーンと呼ばれた必殺技が雷門中側ゴールへと向かって行く。
……反応が遅い。
円堂さんが動いた時にはもう……


「!!」


ゴールに入った。
そう思った時、ゴールとボールの間に誰かが割って入った。
その人物は、土門さんだった。
“デスゾーン”を防ぐためとはいえ、顔で突っ込んでいくとは……!
メンバーに支えられている土門さんを見る。……あの状態はプレー続行不可だ。

僕の思ったとおり、土門さんはプレーが続行できる状態じゃなかったようで、担架に乗せられて退場していった。
運ばれていく土門さんから視線を変えようとした時、ある光景が目に入った。


「えっ!?」


なんと、豪炎寺さんが円堂さんに向かって“ファイアトルネード”を打ったのだ。
ボールは円堂さんに直撃しその場に倒れた。
先程までの円堂さんのプレーにイライラしていたが、流石に豪炎寺さんのシュートを食らったんだ。心配する。
というより、何故ボールを円堂さんに向かって蹴ったのだろう……。



***



試合再開

帝国のコーナーキックで試合再開。
ボールは鬼道さんの元へ行き、その近くには佐久間さんが走っている。


「……また初めてみる必殺技だ」


鬼道さんと佐久間さんによる必殺技が雷門ゴールへと向かって行く。
……どうするの、円堂さん。


「!」


円堂さんはボールに向かってパンチした。
“熱血パンチ”か?……いや、あれは見たことのない必殺技だ……!
目にもとまらない連続パンチで、円堂さんはゴールを守り切った。


「……やっと戻ったね」


やっと本調子か。おっそいなぁ、もう。
僕の視界に入った円堂さんは、先程までなかった輝きが戻っていた。





2021/02/20


prev next

戻る














×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -