対 野生中



試合開始


「…あの監督、本当は動物なんじゃ…」


ホイッスルが鳴り響いた瞬間、雄叫びを上げた野生中サッカー部の監督。
そしてその声に反応するかのように、野生中サッカー部もキーキー声をあげる。
…もう人間の皮を被った動物、って認識でいいや。……一応人間も動物だった。

雷門は早速、豪炎寺修也にボールを回したようだ。
11番の人が豪炎寺修也にセンタリングのボールをあげた。
そのボールに向かって豪炎寺修也が飛ぶ。…“ファイアトルネード”の体勢だ。そう思いながら見ていると、


「…!おぉ」


豪炎寺修也の高さまで、野生中キャプテンが飛び上がってきた。
へぇ、栗松が言ってたとおり確かに高いねぇ。


「でも、僕には届かないかな」


まだ僕は高く飛べるよ?
謎の闘争心を燃やしている間に、野生中キャプテンが前線にいる11番の人にロングパスを出している光景を見る。


「おぉ〜、速いね〜。でも、動物より“光”の方が速いと思うよ?」


ほら、光という存在は一瞬の速さでしょ?動物と比べたら光の方が圧倒的に速いと思うんだよね。
再び謎の闘争心を燃やしていると、野生中の11番の人がセンタリングをあげている光景を見る。

そのボールに向かって飛ぶ7番の人。…鳥みたいに羽ばたいて、走りづらくないのかな。…いや、人間の皮を被った動物だからなんとも思わないのか。

キャプテンさんは7番の人のシュートを止めようと構えているが…。


「横から来てる選手に気付いてる?…キャプテンさん?」


横から現れた9番の人が、必殺技を使ってコースを変えてきた。
キャプテンさんは、尾刈斗中との練習試合で見せた必殺技でゴールを防いだ。
反射神経に救われたね。


「あれだけ特訓、特訓って聞いたのに、まさかもうへばってるの?」


疲れが見え始めてきた雷門を見て、僕は呆れるしかなかった。
体力なさすぎ…。それ、大丈夫?





2021/01/17


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