第11節「備えろ期末テスト」



___それは、授業が終わり更衣室で着替えていた時の事だった。


「八百万のヤオヨロッパイ!!芦戸の腰つき!!葉隠の浮かぶ下着!!」


……この声は、峰田君?
聞こえた声に耳を傾けていた時だった。


「名前。ちょっとどきな」

「え?うん」


怖い表情を浮べた響香ちゃんが壁に耳のプラグを刺したと思えば___


「麗日のうららかボディに蛙吹の意外お っぱい!!苗字の……ギャアアアアアッ!!?」


壁越しではあるが峰田君の悲鳴が響いた。


「ありがとうっ響香ちゃん!」

「何て卑劣!すぐに塞いでしまいましょう!」


透ちゃんと百ちゃんが響香ちゃんにお礼を言っている間に思う事。
それは。


「私、峰田君になんて思われてたのかな……」

「名前ちゃん。知らない方が貴女の為よ」


私の呟きに梅雨ちゃんが声を掛けてくれたとき、男子更衣室から爆発音が。
……爆発音と言えば彼しかいない。かっちゃんだ。


「こりゃ、爆豪相当頭にきてるな」

「爆豪ちゃん、きっと峰田ちゃんが名前ちゃんをそう言う目・・・・・で見られている事に怒ってるんだわ」

「愛されてんな、名前」

「なんか前にも聞いたような……」


着替え終わり、更衣室から出るとしゅんッと隣に誰かが現れた。
言われずとも誰なのか分かる。小太郎だ。


「主殿。お尋ねしたい事が」

「?うん、いいよ」


足を止め、小太郎へと向き直る。
現在小太郎は現代に馴染むような格好をしており、忍のような武装姿ではない。
まあ制服姿ではないから浮いている事に変わりは無いんだけどね。


「正直に申して下さい。主殿に向けて卑劣な発言をした者は誰です?」

「え」


もしかして小太郎、聞いてたの!?


「い、一応聞くけど教えた場合その人をどうするつもり?」

「愚問ですね。……我が主を卑猥な目で見ているのですから、それ相応の罰を下します」

「ちょっと!?」

「ルーラーから聞いていたんです。……主殿をそう言う目・・・・・で見ている輩がいると」



四郎からだったかー!!
小太郎の声が低くなり本気で殺りそうな雰囲気を纏いだしたので何とか止めた。





***





「おい玉……ちょっと面かせや」

「ひいっ!?ば、爆豪ッ!!?」

「爆豪には苗字関係は出さねーほうがいいな……」

「何というか……分かりやすいな、爆豪」

「ア゛ァッ!!?」

「名前の……何だ?」

「半分野郎、テメェも面かせ!!!」

「かっちゃん落ち着いて!?」





2022/2/4


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