novel3 | ナノ



あとがき

【余談】

この小説は、オーバーヘヴンでDIOのあの7年間の内心を読み直した時に思い付きました。
敵対視していた貴族達の手応えの無さと、時間を無駄にしているのではとすら思える程のジョースター家と学校でのぬるい環境。
何の手ごたえも刺激も無く、ぬるま湯のあまり頭がおかしくなりそうになっていたディオ。
そこにディオがある意味理想としていた、敵として相応しい貴族、ディオに騙されず、手応えのある天敵みたいな存在が居たらどうなるのか。
張り合いがある存在をぶつけたら彼はどう行動するのだろう、という思いつきから始まった小説でした。
ジョナサンとの殴り合った熱さをどこかで求めていたのなら、メンタルタフガイな夢主がいればディオも人生楽しめたかなと思ったのがきっかけです。

最初は3部に続くスピードワゴン沿い連載予定で、1話と2話だけ書いて5年以上放置されていました。
そこから続きを今年から書き足していったので1話と2話だけ少し読みにくいかもしれません。その内書き直すかもです。
再び書き始めた当初、一部での夢主とディオとの関係は悪いまま、めちゃくちゃ敵視されつつ激重感情抱かせておくに留めて、DIO時に感情大暴走させる予定でした。
でも、情緒と感情をぐちゃぐちゃにされる貴族のディオが見たかったのでこうなりました()
結果的にディオ時代から暴走させてしまいました。そして今後もDIO時に彼は暴走します。

本編ではifルートのような幸せはもう絶対に手に入りません。
もし石仮面を被らず、人間を辞めず、警察に世話になっていれば、別の結ばれるルートに繋がっていました。
やがて保釈金が払われて解放されるか、罪を償って出所してきたディオと貴族を辞めた夢主がイタリアに駆け落ち、というルートにも辿り着けたかもしれません。
ダリオと、上流階級出身の可能性のあるお母さん達と似たような境遇になっていたかもしれませんね。

けれど人間を本当の意味で辞めてしまったディオを夢主が愛する事はもうありません。
なので3部の時間軸に到達してしまった夢主は吸血鬼ディオ同様にジョナサンボディDIOを受け入れる事は出来ません。
ので、えぐい目に合わされます。首から下はジョナサンなので…がっつり近親相姦要素入ります。
3部からの裏はほぼ鬼畜しかないので、ほのぼのイチャラブセッはifルートにしか存在しません。
ジョナサンの身体を奪った時点でDIOが愛される道は完全に潰えました。

頭部だけで改心していたら少しだけ希望があったかもしれませんが、人間辞めてるディオには無理があろう話です。
もし、仮に、頭部だけのディオが改心する事があれば…また、エリナの導きにより改心したDIOが悪の人ではなく善の人になっていれば…うーん難しい。
それはもはやディオでは無い誰かになってしまいますね…。
夢小説書いてifルートも書いてるくせに今更何言ってんだという話ですが、極端なキャラ崩壊や原作崩壊は難しくて書けないです。
原作から外れすぎると細かい設定考え過ぎて脳みその容量が足らなくなります。
ifルートでギリギリです。もう少し書ける力がつけば書けるかもしれませんが、設定的に天国に到達するか一巡させないと難しいですね。




【宝箱についての考察】

宝箱問題は色々と議論されている問題ですね。
複数あった説、二重底説、オーバーヘヴンではエリナがそこに入れて一緒に入った説。
宝箱が複数あった説は、あり得そうな気もします。ディオなら抜かりなく準備してそう。
でも一応漫画もアニメも描写的には一つだったので後付け感が強いです。

二重底説は、二重底であったとしてもどうやって下に入った…という事になるので、オーバーヘヴンでエリナが入れてあげた事になったのかなと思いました。
でもあの爆発の中赤子を抱えたまま195cm105Kgのジョナサンの遺体+ディオの頭(人の頭の重さはボーリングの球くらい)を入れるのはいくらエリナがディオのシャツを引き裂く程握力が強くても無理があろうと思われました。
彼等を底に入れて、その上に重厚な二重底の上の部分(多分とても重い)を置いて、そこに入る。となるとかなり時間がかかりそう。
いくらエリナがディオとジョナサンの合体を許しディオの改心を祈れる聖女でも筋力的に難しそうなので、オーバーヘヴンの聖女説は、聖女信仰の強いディオの邪推ならぬ聖推ではないかなと()
二重底じゃなくても、四人(エリナ、赤子、ジョナサン+ディオ)で箱の中に入っていたとしても、ファントムブラッドのアニメの映像にもあったようにパカっと蓋が開いて朝日に照らされてしまい、第1部飛んで3部完!になってしまいます。
入っていたのはエリナと赤子だけでしたし、二重底もエリナが入れた説も難しそう。

あと、救助されるまでずっと二重底の真下もしくは真横に夫の死体とディオの生首あってそれの側で二日間も漂流するのはエリナ的にはオッケーでも赤ん坊であるエリザベスもいるならきつそうだなと…。
朝昼は大丈夫でも夜になってディオが復活したら終わりですし。いやでもそこまでディオの善性を信じていたならさすが聖女…
また、救助された時に彼等を隠したままの宝箱を海にリリースするかな?とも思いました。
自分達が救助されるならジョナサン達の身体も…とエリナなら言いそうです。
それか、単純にエリナの意識が無い状態で引き上げられて宝箱といつのまにかさようならしていたのかもしれませんが。
オーバーヘヴンの聖女エリナは、ディオの善性を信じて送り出す事はやってのけそうではあるのですが、やっぱり物理的に無理があるなと思ってしまいました。

あくまで私の考えなので無視してもらっても大丈夫ですが、私は単純に上記以外の別の方法であの宝箱に入ったのだと思っていました。
第一部を見た時から、ジョナサンとディオは船と共に大西洋に生身のまま沈んだと思ってました。
ジョナサンと共に海に落ちて海中で合体したか、船の中で合体後に海に沈んだか。
力尽きてアヌビス神のように海の底で動けない所に、エリナが救助された後の空の宝箱が落ちてきて、そこに入り込んで英気を養ったのだと思っていました。
DIOが引き上げられたのはエリナが救助された場所とほぼ同じのようですし。
火災の中でも柱に潜り込んで酸素ほぼ0空間を全身火傷まみれになりながら生き延びたディオなら、海の中で呼吸出来なくても何日かは生きて居られるだろうなと思いました。
ブラフォードもジョナサンと水の中で戦ってた時呼吸が必要無さそうだったので、その上位存在のディオなら余裕そうだと。
ただ、身動き取れないままに海底に居続けたら流石に魚の餌そのものになるので、上から降ってきたベッドルームに逃げ込んで回復してたんじゃないかなぁと。
なので二重底説とエリナが入れた説には逆にんん?となりました。
オーバーヘヴンの原作沿いみたいな小説でしたが、最後の最後にそこだけは少し変えてみました。




【裏話、ネタバレ】

夢主の素の喋り方はジョナサンと同じ口調です。
ディオが夢主を好きになったのは本編でも書いた流れからなのですが、母親を愛して、エリナにもその母を重ねて見てたディオは、同じく緩い金髪の夢主にも母親の面影を感じていました。
ディオは恋心も欲していましたが、実は家族としての愛情の方を強く求めています。

ジョジョではなく別作品ですが、双子は二人で一人。一つの魂を二人で分け合っている存在、という定義があります。
ジョジョでは魂=精神=スタンドなので、この繋がりがあらゆる作用を引き起こしました。
ディオとジョナサンの肉体は二人で一つになりましたが、リリアンとジョナサンの魂は二人で一つ、です。
身体の傷の共有はエンヤ婆とJガイルの親子間でもあったのですが、痛みの共有に留めました。

夢主の超能力はご想像の通りだと思います。
きっかけはジョナサンと同時に石仮面に刺された事です。
仮面を例の矢尻みたいな扱いにしていますが、カーズ(もしくは他の柱の男達)が何回も作っては被って壊して作っては被ってを繰り返して脳を強くしたり新たな力を得ていたなら、あの矢尻よりやばい物が付着してそうですよね。
柱の男達の言う“モード”とはスタンドと似たようなもので、モード持ちになれなかった=スタンド使いのようなものになれなかったサンタナは置いて行かれたのかなと。

この時点でスタンドという呼び名は無いので本編では超能力と書いていますが、夢主はスタンド使いです。つまりジョナサンも自覚無しですが幽波紋使いです。
そして「本体の死により本格発動する」タイプのスタンドと同じ理論で、本体が死んでいるため射程距離という概念がなく、夢主という個をターゲットにした自動追跡型スタンドみたいな事になり、その能力が夢主にかかってます。
ジョナサンの体がディオと合体して栄養補給している限り永久にその効果が続きます。
夢主の体はそのせいでジョナサンの体が消えるまで、つまり第3部のあの終わりまで、存在し続けます。

メイドゾンビが自我を残してたのはディオに心を売った訳ではなかったからです。
マリアは夢主が昔、誘拐犯達に攫われるのを止められなかったメイドでした。
ディオに攫われる夢主を今度こそ守りたいという思いが強かった彼女は、ゾンビ状態でしたがディオが命令する前に動き出していました。

お気づきの方もいるかもしれませんが、No.28にはモールス信号が紛れてます(ボソッ)
以上、本編に詳しくは書いていない裏話でした。


ふたご星の第一部は完結です。
次は第二部ですが、飛ばし気味になるかもしれません。
第三部までは少し遠いですが、書けるだけ書くか、フライングで三部に飛ぶかもしれません。


それでは、長々と失礼致しました。








【雑談】

2012年にアニメ第1話を見てから今に至るまでずっとジョジョが好きです。
当時、ASBの映像を見て他部も気になり過ぎる!となり、狂いに狂って漫画全巻と小説も買い揃えて沼りました。見れて無いのはジョージ・ジョースターの小説と、アイズオブヘヴンやアーケード、他スマホアプリなどのゲームの細かなストーリーです。

当時の自分はDIO様と6部の承太郎さんハマり、徐倫ちゃんに生き方を勇気付けられました。
その後、3部含めて3、4、5、6と全ての部の承太郎さんが推しとなり、承太郎さんに狂った結果書き上げたのが星のとなりです。
ちなみにですが星シリーズはそれぞれリンクしてます。なのでそれぞれ話を先に進めていかないと辻褄が合わなくなり続きが書けないというセルフ雁字搦めになってしまいました。
頭のキャパが足りずに更新停滞してしまいましたがなんとか星のもりびとを書き進めて星のとなりも続きを書きたいと思います。

そして2022年、アニメストーンオーシャンの完結をネッフリで見届けました。
するとネッフリの仕様でファントムブラッド1話に飛ばされて、茫然自失状態のまま侵略者ディオを浴びました。
10年越しに見た第一部のアニメに、というか、ちゃんと人間してる時のディオに脳を焼かれました。
人間として頑張って生きているディオ少年の事をかわいいと思ってしまった時にはもう遅かったです。
特にアニメ1話のディオがエリナにズキュウウンしたシーンで、サスペンダー付き衣装と指先だけ出てる謎のグローブしてたディオ少年がやばすぎて狂いました。
酒ッ!飲まずにはいられない!のシーンから、人間やめる時まで来てたあの衣装もすごく良かったです。似合ってました。
紳士服をピシッと着こなして、ハットやコートを羽織って貴族してたディオがもっと見たかったなと思いました。
勿論、吸血鬼となって以降のディオ、まともな服を着なくなってしまったDIO様も好きです。
でも人間辞めなくてもすごい魅力的だったしジョースター卿に毒盛らなければ普通に成功者として生きていけたのになあと思って、創作意欲が湧きました。
1、2ヶ月の間にこんなにたくさん小説を書けたのは初めてで自分でもびっくりしてます。

その後も10年ぶりにアニメを一巡(現在第四部視聴中)すると、一巡前までには沼らなかったヤンチャなキャラ達に狂いました。
一番は初手でダニーを蹴り飛ばす人間のディオですが、常に舐め腐った態度で実は冷静なジョセフ、貧民街時代の殺人以外の罪を犯しまくってるシーザーとかもやばいです。
皆ヤンチャかわいいと思ってしまえる程に自分の中身が変わった事にも気付きました。
この10年間に色々な作品と出会い、沼にハマったりもしましたが、ジョジョの沼は永久に不滅です。
全ての登場人物に魅力があり、この先もまた年月を置いて読み直した時、別のキャラクターに別の新しい魅力を感じたりするのかなと思ったりもしてます。
私が人生に絶望していた時、私なんかよりもっと酷くとんでもない環境でとんでもない目に合わされて、う○こを顔面に投げられても心が折れず、強く強く生きて最期まで戦っていた徐倫ちゃんの姿を漫画で見た時から、私は生き方を変える事が出来ました。
それくらい人生に食い込んだ素晴らしいジョジョの奇妙な冒険をこれからも推していきます。



2023.2.15 めがね
 

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