子供っぽいかしら(3/4)
様々な誘惑に打ち勝ちながらやっとのことで仕事を終わらせ、彼女にどうしたのと尋ねる。
「あのね、私ってね、子供っぽいかな?」
「んー?」
「同僚にね、子供に混じっても違和感ないって、言われて」
「あー」
ふむ、と考え、彼女の胸に触れる。
相変わらず柔らかく、なかなかの質量と弾力がある。
小柄で細身で肉付きもあまり良いほうではないが、胸だけはどうしてか妙に成長しているのである。
グラビアとかに載っているきれいなお姉さん方と比べたらたいしたことはないのだが、俺からしてみれば十分大きくふくよかな胸をしていると思う。
大きいとはいったが、それは最初から数えて五番目とか六番目とか、それほどの大きさではなく、身体の割に大きい、という意味である。恐らく身長と筋肉と贅肉に向かうはずだった栄養分がどこかで道を間違え、胸に向かってしまったのだろう。
たしか三番目くらいだといっていた筈だ。彼女のお兄様からの信頼できる情報なので間違いはない。
彼女の胸について無駄に熱く語ってしまったが、俺は別に変態ではない。健全な男子である。好きな女の子の胸について興味津々なのは、当然の摂理であろう。
こうして無理矢理に胸を触ると、いつもは抵抗して最悪怒るか泣いたりするのだが、今日はふふふと笑ったり、くすぐったそうに身体をよじったり。おかしいなと首を傾げながらも感触を堪能する。
「子供はこんなに立派な身体してないよ」
「うー……えっち」
「あはは。それにね、」
そっと、口づけをして。
ずっと、口づけを交わす。
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不器用恋愛