■ ◆チンッ♪

〜二部に飛ばされました〜
(スタンド能力は認知済み)



「ちょっとマルクままま前!ちょ、おおおおお前こんなあぜ道でアクセルをべた踏みする奴があるかあああッ!!!」



ちゅどーん



結婚間近で頭お花畑のドイツ軍人(休暇中)マルクの車にヒッチハイクさせてもらった俺が、のろけ全開で笑顔全開でよそ見全開()の彼の車に事故手前でスタンド能力を展開させて、心臓を抑えたのはこれが最初じゃなかった・・・その・・・もう五回目です・・・すごく・・・心臓に悪いです・・・。と、思わず遠い目になったのはしょうがないと思うんだ・・・。もう俺の心の中では爆発音がしまくりである。ちゅどーんばこーんどっかーんとどこぞの戦隊ものの登場シーンもびっくりの爆発度合。キラッと濃い顔のライダーも顔を出してきて、俺はそろそろこの車には昭和ライダーとか初代黄色レンジャーの呪いがついてるのかとさえ思えてきた・・・カレー好きの黄色途中で死ぬんだよ・・・あ、やべ死亡フラグ立ったわ。と脳内で急いでそれを掻き消した俺は、なおフィアンセの事を話し続ける暴走マルクに適当に相槌をうっていた。

ら。



「・・・俺、次の任務が終わったら結婚するんだ」



ヤメロ!!!!!俺のSAN値を直葬させるのヤメロ!!!それ一番ヤバイ死亡フラグだから!!!お前はフラグ乱立人間レッテルを張られたいのか!!!モブと動物(特に犬)に厳しいこの世界(byジョナサン情報)でやっちゃいけないことの一つだからそれえ!と人差し指を突き付けてクワッとしたい衝動に駆られながら俺は体を震わせた。決して会いたくて震えた訳ではない。飲みたくて震えた訳でもない。それはただのアル中。西野版ダリオのおっさん。震えたのは、俺がどう頑張っても死亡フラグ乱立発生地に足を踏み入れてしまった恐怖によるものである。

取り敢えずいまだに結婚話に花を咲かせるドイツ軍人の恋のキューピットがいる都市まで行ったら降ろしてもらおう。それまでは絶対気を抜いちゃだめだ・・・死ぬ・・・間違いなく死ぬ・・・とガタブルしながら俺は結局ローマへ着くまで助手席でマナーモード状態だった。ユキワラシもびっくりだよ。俺もびっくりだったよ。




□■□


〜シーザーとジョセフとスピードワゴンに会いました〜


仮にもドイツ軍人だったマルク。俺のスタンド能力をあんだけ使ったせいか、その能力を見込んで協力してほしいと泣き脅しされ、今に至るのだが・・・。というか車から降ろしてもらいないまま色んな人が乗り込んできたんだが・・・えええええ。



「で、コイツも軍人なわけェ?とてもじゃないが、軍人には見え「ジョ、ジョナサンッ!?何お前どうして生きてる訳?!いや待てよく見たら「ジョースターさんだって?!ジョースターさんを知ってるのかアンタッ!!!いいやッ!アンタがジョースターさんを知ってる訳ねェぜーーーーーッ!!!何故ならジョースターさんはあのクソッタレのディオに・・・うっ、ジョースターさあああああああああ「オイッスカタンッ!早くスピードワゴンさんを止めろッ!」



なにこれうるさい。と真顔になってしまった俺は、どうやら頭が冷えて来たらしい。
イッケメーンなお兄さんにスカタンと呼ばれたせいか、それともジョナサンと呼ばれたせいかは分からないが、ジョナサン似の彼は非常に不機嫌である。というか、似すぎだろこれ・・・瓜二つにも程がある・・・けど、表情から見るにジョナサンよりわんぱくそうだ。
という事は。



「お前は次に、もしかして君はジョースター家の人か、というッ!」
「もしかして君はジョースター家の人か・・・ハッ」



えっ。すごいすごい!と思わずはしゃいでしまった俺。心なしかジョナサン似の彼も褒められて自慢げである。



「どうよォ〜シーザーちゃん?俺ってば凄くない?」
「そんな事はどうでもいいが、JOJOの祖父を知っているという事は貴方は俺の祖父も知っているのか?」
「祖父?」
「ツェペリの旦那だ。ウィル・アントニオ・ツェペリ。そして君にはまだ聞きたいことがある」



何となく大人の威厳を取り戻した感じのスピードワゴンさんは、もしかしなくてもあのスピードワゴンなのだろうか。俺の知ってるスピードワゴンの片鱗がさっき見えたけどね。ジョナサンの話から、俺は彼の事をジョナサン厨のスピードワゴンと呼んでいる。多分大体あってる。さっきので確信した。で、なんで彼も生きているのだろう。そしてこのシーザーと呼ばれたキラキラ系イケメンもジョナサンの戦友の孫らしい。

ここで俺は思った。あ、これヤバイフラグだ、と。



「ちょっと俺トイレに・・・」
「ちょっと待った。アンタ、さっき俺の事ジョナサンって言ったよなァ?ジョナサンは俺のおじいちゃんだぜ?だがアンタは見た所俺と同じ年代・・・オカシイよな?そして、俺はその見た目でおじいちゃんの事を知っている生き物の事を知っているッ!!!」
「ま、まさかッ!」



いやちょっと待て。何が「ま、まさかッ!」なのかさっぱり分からないんだけど、取り敢えずみんなが一気に戦闘態勢になったのは分かった。え?・・・え?



「貴様ッ!ストレイツォと同じ吸血鬼かッ!!!」



え、なにそのDIO様状態。俺人間まだやめてないよ?試しにナイフで刺してみ?あ、スタンドで無事なんだった・・・人間ちょっと止めてた・・・と遠い目になった俺はこの後むちゃくちゃシャボン玉でこんがり焼かれた。ちょっとパンの気持ちが分かったオーブントースター体験でした。そしてむちゃくちゃスピードワゴンさんに謝られました。ジョナサンの事語り合いました。マブダチになりました。SPWが良い奴すぎて泣ける。


二部行ってオーブントースター体験してきた


(ごめんな影崎さん・・・エリザベスと同じ波紋使い系見た目詐欺青年だったんだな)(いや・・・俺まだ若いよ・・・)



雑草様リクエストありがとうございました!



■□■

〜おまけ〜

二部

「二個じゃあ重婚罪じゃあねえか!くそったれーッ!」
「(重婚じゃなければいいのか)」


四部

「(重婚しちゃったね・・・)」
「(婚約はしてないわい・・・)」
「(とりあえずシーザーの代わりにレンチで殴っとくわ・・・)」
「(わしも流石に死ぬよ?!)」


[ prev / top / next ]