●クリスピー それは早朝。 学校へ向かう途中のいつもの風景。 「おはよっ!」 「おー、清水か。」 「なあ、本田。欲しかったらやってもいーぞ、これ。」 「あ?何だよ、それ。」 「んー、お菓子だよ。お前甘いの好きだったよな?」 「ああ、まーな。んじゃ、せっかくだから貰っとくわ。サンキュ。」 何気なく渡された、可愛らしいラッピングの小さな袋。 鈍い彼は、きっとこの意味に気づかない。 意地っ張りの彼女も、今はまだそれでいいと思っているのだった。 そのチョコレートは この世でたったひとつだけ。 本日、2月14日。 バレンタインデーの出来事なのでした。 web拍手に使用してましたバレンタイン吾薫・上手いこと渡せたバージョン(ただし結局伝わってない) 鈍感男子にあえて何も言わずに渡す意地っ張り女子。幼馴染みの恋は長期戦ですねぇ…。そこが好きだー! チョコレート準備中のSSはコチラより。 |