▼ カシスの海に溺れたい
ソルティア、若干ギャグ
※後半微裏注意
後やたら長いです
「ふう、たまには何もせずにのんびりするのもいいかな」
そう言ってソールは木の根に腰を下ろしてただ遠くの景色を眺めていた。
戦時中故、全ての景色がいい景色とは言えないが決して悪くもない。
「早く、戦争が終わればいいのにね………」
一人呟いていると、猫がやって来た。
「ここにいると、戦時中なんて事、忘れちゃうよ……」
その猫を横目に、ソールは大きく欠伸をするとそのまま寝てしまった。
しばらくして
「あら、あそこにいるの……」
ティアモが用事を終えて自分の天幕に戻ろうとした時、木陰で昼寝をしているソールを見つけた。
起こさないように慎重に木陰に行くと、その隣にそっと腰を下ろした。
しばし彼の寝顔をじいっと見つめる。
「ふふ、可愛い寝顔。」
ティアモがソールの頬をつん、とつくと彼は「んっ……」と言ってティアモが座っている方とは反対側に倒れようとした。
「もう、そのままいったら木の根に頭ぶつけちゃうわよ……」
ティアモはずるずる地面とぶつかりそうなソールの肩を掴んで自分の方に倒した。
「私も少し寝ようかしら…
なんだか見てたら眠たくなっちゃった」
そしてティアモもそのまま眼を閉じた。
****
「んん……っ」
目を覚ますと、真ん中当たりにあった太陽が沈みかけていた。
「やあ、ティアモ、起きた?」
「あ、え、ソール……
ごめん、何時の間にかあたしが膝枕になってる……」
「いいよいいよ。僕だってさっきまでやってもらってたんだし。
……よく眠れたかい?」
何時の間にかティアモがソールに膝枕されていたようだ。
ティアモはそっと身体を起こした。
「ええ、よく眠れたわ」
一つ伸びをして立ち上がった。
ソールも立ち上がり、ティアモの方を向いた。
「そろそろ夕食の時間だし、行こっか」
「そうね」
2人は皆が集まっている食堂へ向かった。
ティアモがいつもの様にスミアやルフレ達の近くに座ると周りは皆にやにやした表情を浮かべていた。
「ティアモ、なんでもっと早く教えてくれなかったんですか?」
「はい?何を?」
「うふふ、私たちはバッチリ目撃したんですからね!
……ティアモさんの膝枕!!」
「え、あれを見られてたの!?
……やだ、恥ずかしい…
まだ軍の皆には正式に伝えてないのに……」
と、ティアモは顔を真っ赤にしていた。
「……やっぱりあれは恋人だったんですね!
なら今ここで言いましょう!
皆さん!!
ティアモさんから重大なお知らせがあるそうですよ!!」
はっきりと皆に聞こえる声量でルフレは叫んだ。
「ちょっとルフレ!!や、やめてよ……」
わたわたするティアモと微笑むスミア。
周りのみんなはなんだなんだ、と興味津々。
「う……これは、もう言わなきゃいけないの……?」
「当たり前です。
右足左足交互に出せば歩けるくらい当たり前です」
「なんだか変な例えだけど……
いいわ、もう言ってやるわ!」
ティアモは大きく深呼吸をした。
そしてソールの方を見た。
ティアモが何をいうのか知らない彼も、ティアモの重大発表は何なのかとティアモの方を見ていた。
「私、ティアモは………
………なんて言えばいいの?」
その言葉に全員盛大にずっこけた。
「純粋に実は恋人がいますでいいじゃないですか!!」
「そう、分かったわ。
……気を取り直して言いますから皆さん座って下さい」
そう言われ、皆席についた。
「先程はごめんなさい。
…えー、改めて…
私、ティアモは………
………実は恋人がいます!」
その言葉に皆驚きの表情を浮かべた。
あのティアモに。
クロム一筋だったティアモに。
恋人がいただなんて。
「私今日ティアモさんが膝枕してるのを見てもしかして、と思ったら案の定だったんですよ!!」
「ちょっ、もういいでしょ!?」
と眼を輝かせてルフレが言った。
ティアモは真っ赤になってルフレの方を見ている。
「じゃあティアモさんにおめでとうの乾杯しようよ!」
リズが嬉しそうに跳ねながら提案した。
「ほらほら、ティアモさん前に出て!」
「え、いや、私はその」
ルフレとスミアに背中を押されたティアモは皆の前に出た。
「水臭いよティアモさん!
もっと早く言えば良かったのに」
「そうですよ!
こんな時だからこそ明るい話題で皆で盛り上がりましょうよ!」
「2人とも………
……それもそうね。」
「ところで………
…………恋人誰?」
「え、見たんじゃ」
「膝枕は見えたけど誰かまでは見えなかったから」
「………もう。」
ティアモは恥ずかしそうに再びソールの方を見た。
ソールがにっこり微笑んだのを見てティアモの頬はさらに赤くなった。
「なになに、誰見てるの?」
リズとルフレもティアモの向いてる方向を見た。
……いかんせん、人が集まっている為特定が出来ない。
と、そこでソールが立ち上がりティアモの所へと来た。
「ティアモ。」
「………ソールっ」
にこっと笑うソールにティアモは思いっきり抱き付いた。
「ごめんなさい、何だか半ば強引に言う羽目になっちゃって」
「いいって。いつかは言うつもりだったしね」
2人を見て皆口々におめでとうだのひゅーひゅーだの言っていた。
「………これからも、ずっと…よろしくね」
「うん。こちらこそ、よろしく。」
そう言って2人は強く抱きしめ合い、さらに盛り上がる。
「うひゃー何このお似合いカップル!
もうっ………
末長く爆発しろ!乾杯!!」
ルフレの言葉により皆盛大に盛り上がり、食堂は乱痴気騒ぎとなった。
****
「なんだかすごい盛り上がりだったね………」
「ええ。びっくりしたわ」
ソールとティアモは今日の騒ぎで恋人同士だと知られ2人用天幕を用意された。
「でも、楽しかったね。
早く毎日ああやって楽しくできる日が来たらいいのにね……」
「ええ、本当にそう思うわ」
「そのためにも、頑張らないとね」
「ええ。あたし達ならきっと大丈夫だわ」
軽く談笑をした後、2人は向かい合った。
「…愛してるよ、ティアモ。」
「私も愛してるわ、ソール。」
そう言って2人は唇を重ねた。
最初は小鳥が啄む様なキスから次第に深く、舌を絡める様な深いキスへと変わる。
「…あはは、いつまで経っても緊張するよ。」
「…本当ね。何だかいつまで経っても付き合い始めた恋人同士みたいだわ」
実際、2人は恋人同士となってから数回は唇を重ねているのだが。
ティアモが恐る恐るといった感じで口を開いた。
「……そろそろ……つ、次に進んでも………いいんじゃないかしら?」
ティアモの顔は真っ赤だった。
「えっ……と……そ、そう…だね……」
つられてソールの顔も赤くなっていく。
「……………」
「……………」
2人は抱きしめあったままフリーズしてしまった。
「……覚悟なら、充分あるわよ。」
先に我に返ったティアモが口を開いた。
「………分かった。」
その言葉を聞いたソールはティアモを優しく寝台に押し倒した。
「……ふふ、顔が真っ赤よ」
「君だって真っ赤だよ」
ティアモはソールの首に手を回し彼の唇を自分の唇で塞いだ。
「ほ、本当にいいんだよね…?」
「ええ、あなたなら。」
そしてソールはティアモの服をゆっくり脱がし始めた。
「…すごく…きれいな肌だね」
「ありがとう。凄く嬉しいわ」
ティアモは柔らかく微笑んだ。
「…ソールだって、見かけによらず結構いい身体してるのね」
「あ、ありがとう……君にそう言ってもらえて嬉しいよ」
同じように、ティアモはソールの服を脱がした。
「……最初の相手が貴方で良かったわ」
「うん、僕もそう思うよ…」
お互いに見つめ合って微笑むと、始まりの合図代わりのキスをした。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
甘いラブを書こうとしたんだよこれでもさ
やっぱりソルティアは神カップルだわ
もっとスキルあげてこのカップルの小説頑張って書きます(^-^)
記憶の欠片ではくっつく気配が微塵も感じられませんがね(笑)
そうそう
この続き書きましたー
ただーし、パス付きです。
パスは
ティアモの誕生月とソールの誕生日の4桁
(例:1月1日の場合→0101)
▼ ▲