キスミー・クイック




リクエストのリベラ×セルジュ。

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行き遅れ。



それは私に一番会う言葉だ、とセルジュは思う。


傍から見ればまだ若い彼女には似つかわしくない言葉だと周りは言うが、おそらく自分に婚期なるものは訪れ無いと思った。


彼女は自分の相棒で大切な仲間の竜、ミネルヴァを敬愛していた。


彼女は結婚しても、ずっとミネルヴァと共にある事を強く望んでいる。


そのためか、彼女自体に惹かれる者は少なく無くともその条件を聞きがっくりうなだれるものが大半なのだろう。


彼女もミネルヴァと一緒でなければ求婚には首を縦に振らないだろう。


ミネルヴァがいる限り、なかなか婚期は訪れやしないと分かっていても、セルジュの脳内にミネルヴァと別れると言う選択肢はないのだ。




「生涯独身かもしれないわね、私……」




セルジュは曇りがかった空を見上げ一人呟いた。





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しばらくして、ミネルヴァの咆哮が聞こえた。


そちらに目をやれば、最近ミネルヴァと仲良くなったリベラが楽しそうにミネルヴァと会話をしている。


リベラはこの軍でも一、二を争うほどの美しい顔立ちをしている。


男性なのが勿体無い、と以前セルジュの主が嘆いていた事を思い出す。


ミネルヴァの嬉しそうな咆哮に混じってリベラの笑い声も聞こえる。



「…………うふふ。」



楽しそうな2人についセルジュの顔も綻んだ。










ふとセルジュは、ミネルヴァに羨みのような感情を覚えた。






リベラとは最近戦いで共に行動をする。




戦いを共にする内にリベラの様々な一面が垣間見え、セルジュは戦場にいる事を忘れてふふ、と笑みを零す。



そんな事を思い出しながらセルジュは微笑ましく二人のやりとりを見ていた。



(どうして、私はミネルヴァちゃんが羨ましいと思ったのかしら)




セルジュが少し考えていると




ふと、リベラと目があった。



最初は不思議そうに見つめ返しているだけだったが、ふ、と美しい花が開く様な微笑みを返された時、セルジュの胸は高鳴った。



そしてミネルヴァに対する羨みの感情の名称が分かった。



(ああ、私は)


(きっと彼に恋をしているんだわ)




新たに芽生えた感情を胸にそっとしまい、セルジュはミネルヴァとリベラの元に歩き始めた。






それに気づいたリベラは、セルジュにもミネルヴァにも見え無い様に手を後ろに回し、小さな箱を握りしめた。





彼女と、彼女の大切なパートナーを幸せにすると誓いを込めた、小さな箱を。





「………セルジュさん。」






2人の想いが通じるまで、あと数秒。



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これ書いた後にリベラとセルジュの支援S見てリベラが指輪を用意してないと知った私は


  
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