3 客観的立場

〜新羅side〜


僕が入学した、この雷神高校で
再び出会うことが出来た友人と
中学からの友人は
すこぶる仲が悪い
簡単に言えば、犬猿の仲かな

その2人に最近変化があった

ある女の子が2人の間に入るようになった
******…
彼女とは臨也と出会ったときに一緒に出会った

天真爛漫とでも言おうか

とにかく明るい性格にくわえ、正義感が強いもんだから軽く人気者
…そう、彼らとは正反対


なのになぜ一緒にいるのか

答えは単純明快さ

臨也の幼なじみだから
んー…これだと50%しか答えになってないか

静雄といる理由は??


「…まぁ、知ってどうとかじゃないけど」


窓から中庭をのぞくと
静雄に弁当を渡す***が見える

静雄ってば、顔赤くなってない??

そのまま***は隣に座り昼食をとり初める


暫く2人を眺めていると
いつのまにか目の前には
自分と同じように2人を見ている臨也がいた

「…また何か企んでる??」

「何が??」

そう答える臨也の顔は、イタズラを思いついたときの悪ガキのよう


「キミも懲りないね…」

「何のことかなぁ…
それよりも、あの静ちゃんの顔見てみなよ
珍しく顔赤くしちゃって
……***のことが意識してるのかなぁ」


どうやら、考えることは同じのようだ
女の子と話してるところを見るのは初めてな気もする
まぁ…彼女以外に静雄に近づこうとするやつはいないか
最後のおかずを口に運んでいる最中に
臨也が何か呟いた


「……まぁ、俺のものなんだけど」

そして、臨也は窓を開けると


「しーずーちゃん、あっそびましょー」


と叫んだ

臨也を目にした瞬間、静雄は「臨也ぁぁああぁああ」と叫びながら校舎へとむかってきた


すでに、臨也はどこかへと逃げ
外では***が、ポカーンとしている
それから、僕に気づいた


『新羅ぁー今日、セルティに会いに行くねぇー』


と、手をぶんぶん振りながら言ってきた


呑気でいいな、キミは





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