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新婚妄想




食事はできるだけ一緒にとりましょう。
どんなに仕事が忙しくても夕食には必ず帰ってくるから、毎日貴方の美味しいご飯を食べさせてください。
料理は出来ないけれど、その他の家事ならいくらでも手伝います。
ゴミ出し、掃除、洗濯は俺がやります。
貴方も仕事が忙しいのに、畳み方が可笑しい、掃除が下手だなんだと言って俺に負担をかけさせないようにしていることくらいもう気づいていますよ。
それでも俺がやろうとすると不満そうな顔をするから、今度からは一緒にやりましょう。
掃除も洗濯も食事の用意も。
貴方の嫌がる顔が目に浮かぶようだけど、俺はきっと楽しくて仕様がありません。

ああでも、朝だけは寝坊させてください。
もともと朝は苦手ですけど、それよりも、貴方に起こしてもらうのが楽しみなんです。

「おはよ、はよ起きや」

そんな少し呆れたような声を聴くだけで飛び起きてしまいたいのですけど、それはもう少し我慢。
肩を揺さぶられて、ようやく起きたという風に、小さく

「おはようございます」

と言うと、貴方が満足そうにもう一度「おはよ」と言ってくれる。
その顔を見るのが幸せなんです。
きっと怒られるだろうから、この毎朝の楽しみは秘密ですけれども。
でもたまには早起きをして朝ごはんを作っておくのです。
貴方は少しだけ驚いたような顔をして、でもすぐに「仕事取るなや」と笑いながら怒るのです。
そんな顔をしていても、喜んでくれているんだと、勝手に思いあがっています。

毎日の幸せをありがとう。
明日は仕事が早いから、ペペロンチーノのにんにくは少なめにしてください。




「財前のやつなんやおかしないか?誰か行ってこいや」
「謙也、ダブルスパートナーやろ」
「いや、俺、実は銀さんとが本命やねん。白石部長やろ、いけや」
「いやぁ、ここはユウジに譲ったるわ」
「なんで俺やねん!ったく、光、何ニヤニヤしとんねん。きもいっすわ」

そんな桃色の将来を思い描く、部活終わりの部室。
最後は俺のモノモネ付きで、当の本人に妄想をぶち壊されたが問題ない。
だって将来的にはこんなことを言いながら幸せ新婚生活を送るのだから。

「ユウジさん、幸せにします」
「は?」

何年後になるかは分かりませんが、いつか一緒にパスタを茹でましょうね。






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ぼーっと音楽を聴いていて、なんだか印象に残ったペペロンチーノ。
そんなイメージです。








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