twilight8 | ナノ





twilight8

 イトナミ大佐はチトセを力づくで簡易ベッドへ押さえつけると、右手でチトセの太股あたりをまさぐり始めた。
「イトナミ大佐!」
 声を上げても、彼は手をとめない。制服になっているズボンのベルトに手をかけられた時、チトセはキリタ大佐を呼んだ。空間を隔てているのは薄い布一枚だ。キリタ大佐は仕切り布へ手をかけ、こちらへ視線を向けた。
 その表情を見れば、キリタ大佐が味方ではないと分かる。彼は緩い笑みを浮かべ、「俺も混ざっていいのか?」と聞いてきた。
「っ、たい、さ、こんなことは」
 細身とはいえ、チトセも訓練を受けている兵士だ。本気で反撃すれば、この場から逃げることは可能かもしれない。だが、上下関係の厳しい世界で、立場が上の人間へ攻撃することは許されない。
 応援部隊も来ず、本部からの指示待ちになっている今は、慎重になる必要があった。イトナミ大佐は、汗でなかなか脱げ落ちないズボンにいらついていた。チトセ自身、足を大きく開き、ズボンが下ろされるのを邪魔しているものの、いつまでもこの状態を続けるわけにはいかない。
「大佐、お願いです。やめてください」
 落ち着いた声を出した。イトナミ大佐の手が、下着の上から性器へ触れ、太股の内側をなでていく。腰のあたりに当たる彼の性器は、それと分かるほど大きくなっていた。奥歯を噛み締めたチトセは、決意を固めて、口を開く。
「口でします。だから、もうやめてください」
 帝国学校時代は起こらなかったが、実戦に出て、性欲の捌け口になる異性がいない生活が続くと、こういう状況に陥る。タカサトのようにならないためには、交換条件を提示するしかなかった。
 今までは何とか回避してきたが、今回ばかりは仕方ないと腹をくくる。ここで二人の大佐から不興を買い、父親へ何か言われることが怖かった。マイナスの評価をさらにマイナスに下げたいとは思わない。
「自らくわえたいと言うとはな」
 イトナミ大佐は卑しく笑うと、簡易ベッドへ座り、足を開いた。大きく張っている股間へ視線を落とし、「窮屈がってるから、早く出してやってくれ」とふざけた口調で続ける。
 チトセはひざをつく前に、ズボンを上げようとした。その手に重い衝撃が走る。キリタ大佐が警棒でチトセの手の甲を打った。
「そのまま、ひざをつけ」
 もっとウィスキーを飲んでいればよかったと思う。チトセはひざをつき、目の前にある膨らみを見つめる。口でするとは言ったが、経験などなかった。無言で自分を見つめ、責める父親の瞳を思い出す。
 手を伸ばして、チャックを下ろそうとすると、「口を使え」と命令された。チトセはチャックの金具へ歯を立てる。風呂もシャワーもない。川での水浴び程度では、体臭や汗のにおいは消せない。
 何度も失敗しながら、チトセはチャックを下ろした。イトナミ大佐が下着から性器を出し、舌でなめろと言う。衣服に付着しているにおいよりも、強烈なにおいが鼻をつく。チトセは口から呼吸しながら、舌を出して彼のペニスをなめた。
「おっと」
 イトナミ大佐は片手でペニスを支え、放尿した。生温かい尿が、チトセの髪や顔にかかる。一瞬、何か分からなかった。だが、においに気づき、チトセはうつむいた。口ですると言わずに、タカサトのように受け入れれば、屈辱を味合わずに済むのだろうか。脳裏には内股のあたりを血で汚していたタカサトの姿がよみがえる。
「アラタニ少尉、きれいにしてくれないか?」
 突き出されたペニスが、頬へ触れる。チトセは地面についていた手を握った。ほんの少しの間、我慢すればいい。チトセが口を開け、イトナミ大佐のペニスへ舌を這わせると、彼は満足げにスキットルを傾けた。


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